痴漢で強制わいせつ罪に

2019-10-26

痴漢で強制わいせつ罪に

本日は、痴漢行為で問われる強制わいせつ罪などについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

東京都新宿区に住む会社員のAさん(33歳)は、同区内を走行する電車内で前に立っていた女性(25歳)に対し痴漢行為をしたとして、警視庁中野警察署強制わいせつ罪現行犯逮捕されました。その後、Aさんは警察署の留置施設に収容され、警察官の「弁解録取」を受けた後、事件と身柄を検察庁へ送致(送検)されました。検察庁でも検察官による弁解録取を受け、身柄拘束は継続しました。翌日、Aさんは、裁判所で裁判官による勾留質問を受け、勾留状が発付され勾留されてしまいました。勾留後選任された弁護士は、早期の身柄釈放とともに、強制わいせつ罪ではなく条例の適用を求めて検察官に意見書を提出することにしました。
(フィクションです)

~ 痴漢行為で問われる罪 ~

痴漢行為で問われる罪から確認しましょう。
まず、強制わいせつ罪です。
強制わいせつ罪は刑法176条に規定されています。

刑法176条
 13歳以上の者に対し,暴行又は脅迫を用いてわいせつな行為をした者は,6月以上10年以下の懲役に処する。13歳未満の者に対し,わいせつな行為をした者も,同様とする。

「暴行」とは一般に、人の身体に対する不法な有形力の行使をいいますが、強制わいせつ罪の「暴行」の程度は、被害者の犯行を著しく困難ならしめる程度であることが必要とされています。わいせつな行為とは、徒らに性欲を興奮又は刺激させ、かつ普通人の正常な性的羞恥心を害し、善良な性的道徳観念に反するような行為をいうとされています。実務上は

・陰部に手を入れる
・乳房を弄ぶ

などの行為がこれに当たると考えられています。また、暴行それ自体がわいせつな行為であってもよいとされています。したがって、暴行を働くことなくわいせつな行為を行っただけで強制わいせつ罪に問われる可能性があるのです。

次に、条例違反です。
東京都では、痴漢行為をいわゆる東京都迷惑防止条例(以下、条例といいます)の6条1項で規制しています。

第5条 何人も、正当な理由なく、人を著しく羞恥させ、又は人に不安を覚えさせるような行為であつて、次に掲げるものをしてはならない。
(1) 公共の場所又は公共の乗物において、衣服その他の身に着ける物の上から又は直接に人の身体に触れること。

罰則は、6か月以下の懲役又は50万円以下の罰金です(条例8条1項2号)。

~ 早期釈放 ~

逮捕された場合でも早期釈放を実現することが可能です。
警察官の逮捕から「送検」までは、最大48時間です。その間、私選の弁護士が選任され、弁護士から警察官に対する働きかけが行われれば、働きかけがない場合に比べ釈放される可能性は高まるといえるでしょう。
また、送検から検察官による勾留請求まで、最大24時間逮捕から通じて72時間以内)です。その間、私選の弁護士が選任され、弁護士から検察官に対する働きかけが行われれば、働きかけがない場合に比べ釈放される可能性は高まるといえるでしょう。
検察官に勾留請求されると、今度は、裁判官による「勾留質問」の手続を受けます。この時点で、私選の弁護士が選任されており、弁護士から裁判官に対する働きかけが行われれば、働きかけがない場合に比べ釈放される可能性は高まるといえるでしょう。 
それでも釈放されず勾留された場合は、不服申し立てを行って釈放を求めていきます。
早期釈放をお望みの場合は、はやめに弁護士への弁護活動のご依頼をご検討ください。

~ 認定落ち、認定落ちの実益、弁護活動 ~

ある罪から刑の軽い罪へと適用が変わることを認定落ちといいます。
認定落ちとなれば、将来受ける刑の重さが軽くなるというメリットがあります。

強制わいせつ罪と上記の条例との間には、罪の成立要件において重なる部分もありますから認定落ちする可能性は十分考えられます。
もちろん、認定落ちするかどうかは法律の専門家である検察官の裁量によりますが、他方で、弁護人である弁護士も検察官に働きかけて認定落ちを求めていくことは可能かと思います。

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