【事例解説】商業施設での痴漢行為 不同意わいせつの疑いで逮捕 

2024-03-09

商業施設での痴漢行為で不同意わいせつの疑いにより逮捕された事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

路上痴漢

事例 

A(30代・会社員)さんは、買い物のため商業施設にいたところ、親とはぐれてしまった小学生くらいの女児Vを見つけました。 
Aさんは女児Vに近づき一緒にお母さんを見つけようと言って、人が少ないところに連れ込み、体を触るなどのわいせつな行為をしました。
女児Vが泣き出したため、周りに気付かれると思ったAさんはあわててその場を後にしました
最終的に母親と合流できた女児Vさんは、母親にはぐれていたときにあった出来事を説明しました。
女児Vから知らない男に体を触られたと聞いた母親は警察に相談し被害届を提出しました。
警察の捜査で、商業施設の防犯カメラの映像からAさんが特定され、Aさんは不同意わいせつの疑いで逮捕されてしまいました。 

小学生女児に対するわいせつ行為

未成年に対するわいせつの場合、年齢により不同意わいせつ罪が成立する用件が異なるため注意が必要です。(刑法176条1項から3項/出典e-GOV法令検索)

16歳以上の者が被害者に当たる場合に、不同意わいせつ罪が成立するのは暴行・脅迫を含む8パターンの行為又は事由によって、同意しない意思を形成し、表明し若しくは全うすることが困難な状態にさせ又はその状態にあることに乗じて、性交、肛門性交、口腔性交又は膣若しくは肛門に身体の一部若しくは物を挿入する行為であってわいせつな行為をしたといえる場合です。 

被害者が13歳以上16歳未満の者であれば、わいせつをした者が5歳以上年長であれば同意の有無に関わりなく不同意わいせつ罪が成立します。 

被害者が13歳未満の者になると、同意の有無に関わりなくわいせつ行為があった場合には不同意わいせつ罪が成立することになります。

もっとも、被害者の同意があり、かつ年齢が13歳以上16歳未満の者である場合には、わいせつ行為をした者が5歳以上年長であったとしても被害者が16歳未満の者である認識が犯罪の成立に必要になります。 
この認識は、未必的な認識で足りるため「もしかしたら16歳未満かもしれない」という認識があった場合には故意が認められてしまいますが、確定的に16歳以上だと認識して同意の上でわいせつ行為を行っていた場合は故意が認められず、不同意わいせつは成立しません。

小学生女児へのわいせつ行為が発覚したら 

小学生女児へのわいせつ行為が発覚した場合、逮捕されてしまうことも十分に考えられます。 
もし、逮捕されてしまったらすぐに弁護士に接見に来てもらい、取調べの対応方法などのアドバイスをもらうことが重要です。 
16歳以上だと認識していた場合など、実際の年齢と認識が異なる場合は取調べへの対応が重要になりますので弁護士の必要性はより一層高まると考えられます。 
また、16歳未満という認識があり、わいせつ行為についても認めている場合は処分の軽減を図る上で未成年の被害者の親との示談が重要になります。

もし、小学生女児へのわいせつ行為が発覚した場合は、早めに弁護士に相談することをお勧めします。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、痴漢事件をはじめとする刑事事件・少年事件に強い法律事務所です。
痴漢の被害者の方と示談をしたいとお考えになっている方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所まで一度ご相談ください。

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