AirDrop痴漢で逮捕

2020-09-05

今回は、近年話題となり、逮捕者も出ている「AirDrop」痴漢について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします。

~ケース~

京都市南区に住むAさんは、京都府内の駅ホームにおいて、スマートフォンのAirDrop機能(近くにいる人の携帯電話などに対し、無線で画像データ等を送信するもの)を用い、近くにいた駅利用者の携帯電話へ一斉にわいせつな画像を送信しました。

駅利用者の一人であるVは、驚いてあたりを見回したところ、ニヤニヤしているAさんを見つけたので、「私に卑わいな画像を送ったでしょう」と声をかけ、警察を呼びました。
駆け付けた京都府南警察署の警察官に対し、Aさんは、「携帯は持っていない」、「Vの言いがかりだ」、「そんなことして何になる」と答え、画像フォルダを見せることを拒否しましたが、V以外の駅利用者も被害を訴えており、警察官の説得によって、しぶしぶ携帯電話を見せることにしました。
Vにわいせつ画像を送った者がAさんであることが確認できたので、警察官らは、Aさんを京都府迷惑行為等防止条例違反の疑いで現行犯逮捕しました。(フィクションです)

~AirDrop痴漢とは?~

スマートフォンには、近くにいる人の携帯電話などに対して、無線により画像データ等を送信する機能を有するものがあります。
これを悪用し、卑わいな画像を他人に送るなどする行為が、一般にAirDrop痴漢と呼ばれる行為です。
他愛のないイタズラのようにも思われますが、被害を受けた者は嫌悪感を抱くでしょうし、後述の通り、犯罪を構成する可能性が十分あります。

~AirDrop痴漢は何罪に該当しうるか?~

各都道府県の定める迷惑防止条例違反の罪、刑法上の「わいせつ電磁的記録頒布罪」(第175条1項)が成立する可能性があります。

(迷惑防止条例違反の罪)
京都府迷惑行為等防止条例第3条第1項は、「公共の場所又は公共の乗物において」「人に対する、不安を覚えさせるような卑わいな言動」を行うことを禁じています。
これに違反し、有罪判決が確定すると、「6月以下の懲役又は50万円以下の罰金」に処せられます(同条例第15条1項)。

(わいせつ電磁的記録頒布罪)
電気通信の送信によりわいせつな電磁的記録その他の記録を頒布する罪です。
これに違反し、有罪判決を受ける場合は、2年以下の懲役若しくは250万円以下の罰金若しくは科料に処せられ、又は懲役及び罰金を併科されることになります(刑法第175条1項)。

以上の通り、AirDrop痴漢は「他愛のないイタズラ」では済まされず、画像データ等を送信した者が逮捕されるなどの事態を招く可能性が十分あります。

~今後の弁護活動~

(早急な身柄解放活動の着手)
逮捕後、勾留がつくと、逮捕時から最長23日間もの間、外に出られなくなってしまいます。
その間、会社や学校に行くことはできませんので、必然的に無断欠勤、無断欠席を続けることになります。
そのため弁護士は、早急にV等との示談交渉を開始し、身元引受人の上申書を作成、提出するなどして、一刻も早い身柄解放を目指します。

(有利な処分の獲得)
有罪判決を受ける場合、Aさんが初犯であれば、略式手続(書面だけで行う簡易な裁判の手続です)により、罰金刑を受ける可能性が高いと思われます。
反面、被害者と示談を成立させることができれば、不起訴処分がなされ、裁判にかけられずに済む場合もあります。
罰金刑を受けた事実は前科となりますが、不起訴処分を獲得すれば、有罪判決を受ける可能性が無くなるので、前科を付けずに済みます。

有利な事件解決を目指すために、早急に弁護士を依頼することをおすすめします。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門とする法律事務所です。
ご家族がAirDrop痴漢事件を起こし、逮捕されてしまった方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

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