電車内での痴漢行為

2020-07-11

電車内での痴漢行為について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします。

~今回のケース~

大阪府豊中市に在住の会社員の男性Aさん(25歳)は電車で通勤中、性的衝動を抑えられなくなり、目の前にいた女子高校生のVさん(17歳)に、「騒いだら殺す」と書かれたスマートフォン画面を見せて脅し、Vさんの衣服の上から下半身を触りました。

AさんがVさんに痴漢行為をしているのを目撃した乗客がAさんを取り押さえ、駅員の通報により駆け付けた大阪府豊中南署の警察官によって、Aさんは迷惑防止条例違反の疑いで現行犯逮捕されてしまいました。

息子が逮捕された、との連絡を受けたAさんの母親は、突然のことに自分がどうすれば良いのか分からなかったので、痴漢事件に強い弁護士に相談することにしました。
(フィクションです)

~問題となる条文~

〇迷惑防止条例
痴漢行為は、各都道府県のいわゆる「迷惑防止条例」に規定がされています。
ただし、都道府県によって条文が異なるので、規制内容や科される刑罰が変わってくる可能性がある点には注意が必要です。

例えば、大阪府の迷惑防止条例では、「人を著しく羞恥させ、又は人に不安を覚えさせるような方法で、公共の場所又は公共の乗物において、衣服等の上から、又は直接人の身体に触れ」た人は、起訴されて有罪が確定すると、「6月以上の懲役又は50万円以下の罰金」が科されます。

〇刑法222条 脅迫
1 生命、身体、自由、名誉又は財産に対し害を加える旨を告知して人を脅迫した者は、2年以下の懲役又は30万円以下の罰金に処する。

他人に対し、何らかの害悪を与える旨を告知した場合、脅迫罪が成立します。
ここでいう、「脅迫」とは、一般人に恐怖心を抱かせる程度の害悪の告知をすること、とされています。

今回のケースでは、AさんはVさんに対して「騒いだら殺す」とのスマートフォン画面を見せているので、Vさんの生命に対して害を加える旨を告知しているといえ、脅迫罪が成立する可能性が高いです。

脅迫罪で起訴されて、有罪が確定すると、「2年以下の懲役又は30万円以下の罰金」が科されることになります。 

~痴漢事件への弁護士の対応~

〇接見
今回のケースでは、Aさんは現行犯逮捕されています。
痴漢事件は、比較的刑罰が軽い犯罪であり、逃亡のおそれなどがなければ、在宅事件になることもありますが、そのまま身体拘束(勾留)を受ける可能性もあります。
身体拘束を受けた場合、ご家族の方は接見(面会)に行くことは可能ですが、接見のできる時間は限られていますし、接見禁止命令が出されている場合は、ご家族の方であっても接見することが出来ません。

そこで、ご家族の方から、刑事事件への知識や経験が豊富な弁護士に接見を依頼することをおすすめします。
弁護士にはご家族の方とは異なり、接見禁止といった制約がないので、ご家族の方の代わりに自由に面会をすることができますし、ご家族の方からの伝言を伝えることもできます。

〇示談交渉
今回のケースのような、痴漢事件の場合は、被害者の方と罪を犯してしまった方とが直接会って示談ができる可能性は極めて低いです。
そこで、法律の専門家である弁護士が、罪を犯してしまった方の代わりに被害者の方との示談交渉を行うことができます。
示談が成立することで、検察官に不起訴処分を働きかけることが容易になります。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では刑事事件に強い弁護士が無料法律相談、初回接見サービスをおこなっております。
無料法律相談や初回接見サービスの予約はフリーダイヤル0120-631-881にて24時間受け付けておりますので、迷惑防止条例違反(痴漢事件)など、刑事事件でお困りの方はお気軽にお問い合わせください。

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