【事例解説】被害者が男性の痴漢事件

2023-06-15

男性が男性に対して行った痴漢事件について弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

【事例紹介】

会社員の男性Aさんは、通勤の際に使っていたJR中央線の電車内で、男子高校生Vさんのお尻を制服越しに触りました。
後日、Aさんは、再び通勤中の電車内でVさんを見かけたので、痴漢を行うために近づいたところ、Aさんは周りの人に取り囲まれて、痴漢の疑いで警察に逮捕されました。
(この事例はフィクションです)

【男性が被害者になる痴漢事件】

公共の乗り物である電車内で、近くにいた被害者の方の身体を衣服の上から触るという「痴漢」行為は、各都道府県が定める迷惑行為防止条例違反に問われる可能性が高い行為と考えられます。
例えば、東京都迷惑行為防止条例第5条1項では、「何人も、正当な理由なく、を著しく羞恥させ、又は人に不安を覚えさせるような行為であつて、次に掲げるものをしてはならない。」と規定し、その「次に掲げるもの」として、同項の1号では「公共の場所又は公共の乗物において、衣服その他の身に着ける物の上から又は直接に人の身体に触れること。」と規定しています。
この東京都迷惑行為防止条例の規定を見てお分かりのように、条例では「何人」「」という言葉が使われていますので、東京都迷惑行為防止条例5条1項1号に違反する場合は、男性が女性に対して痴漢をした場合に限られません。
そのため、事例のように、男性が男性に対して痴漢行為を行った場合にも、迷惑行為防止条例違反となる可能性があるということになります。

なお、東京都迷惑行為防止条例5条1項1号に違反して痴漢行為を行った場合、同条例8条1項2号によって6カ月以下の懲役又は50万円以下の罰金が科される可能性があります。

【ご家族が痴漢の疑いで警察に逮捕されてしまいお困りの方は】

ご家族の中に痴漢の疑いで警察に逮捕された方がいてお困りの方は、弁護士に依頼して初回接見に行ってもらうことをお勧めします。
この初回接見によって、今回どうして逮捕されたのかといった事件の概要や、今後の手続きの流れ、弁護士が具体的にどのような弁護活動を取ることができるのかといったことを知ることできるでしょう。
そして、この初回接見をきっかけに弁護士が痴漢事件にいち早く関わることができれば、逮捕されたご家族の方の身柄を早期に釈放してもらうための弁護活動をとることが期待できますし、また、逮捕されたご家族の方が痴漢行為を認める場合には被害者の方と示談を締結して前科が付くことを回避するといった弁護活動を取ることも出来る場合があると考えられます。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は刑事事件・少年事件を専門に取り扱う法律事務所です。
ご家族の中に痴漢の疑いで警察に逮捕された方がいて、何をどうしたら良いか全く分からずご不安に思われている方は弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所まで一度ご相談ください。

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