偶然手が当たり痴漢事件に

2019-05-24

偶然手が当たり痴漢事件に

~ケース~
大阪府大阪市在住の大手企業の取締役であるAさんは、職場までOsaka Metroの電車を使って通勤していた。
Aさんが通勤に利用する路線は通勤ラッシュで常に満員電車となっていた。
ある日,Aさんが通勤していたところ,手の甲が前方に立っているVさんの臀部に当たっていることに気が付いた。
Aさんは手がVさんに触れていないようにしようと動かしたところ,Vさんは痴漢をされていると思いAさんの腕を掴んだ。
Aさんは次の停車駅でVさんに降車させられ駅員室に連れていかれた。
通報によってかけつけた大阪府天満警察署の警察官にAさんは痴漢の疑いで事情を聞かれることになった。
事情聴取後,逮捕されしまうのではないかと不安になったAさんは、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所に弁護を依頼した。
(フィクションです)

~痴漢~

他人の身体に触れる痴漢は、各都道府県の制定する迷惑行為防止条例に規定されています。
条文は各都道府県によって若干の違いはありますが、概ね以下のようになっています。

何人も,正当な理由なく,人を著しく羞恥させ,又は人に不安を覚えさせるような行為であって,次に掲げるものをしてはならない。
一 公共の場所又は公共の乗物において,衣服その他の身に着ける物の上から又は直接に人の身体に触れること。

痴漢の罰則は都道府県によって異なりますが、50万円から100万円以下の罰金または6ヵ月から1年以下の懲役となっています。
大阪府の場合、通常の痴漢6か月以下の懲役または50万円以下の罰金、常習の痴漢1年以下の懲役または100万円以下の罰金となっています。
更に、痴漢の程度が激しければ、強制わいせつ罪として6か月以上10年以下の懲役が科されるおそれがあります。

~事件の流れ~

逮捕状による通常逮捕の場合,逮捕の理由および逮捕の必要性が要求されています。
逮捕の理由とは,被疑者が罪を犯したと疑うに足りる相当な理由が存在していることをいいます。
逮捕の必要性とは,逃亡のおそれおよび罪証隠滅のおそれがあるということをいいます。
そして,逃亡のおそれおよび罪証隠滅のおそれがあるということは勾留の要件にもなっています。
そのため,通常逮捕されてしまうとそのまま検察官による勾留請求が認められてしまう可能性が高くなります。
勾留請求が認められると原則10日間,その後,延長が認められると更に10日間の最長で20日間勾留されてしまいます。
勾留されている間は身柄拘束されますので、その間は会社や学校などに行くことは出来なくなります。
一方,逃亡のおそれがなく,また,電車での痴漢事件ですので罪証隠滅のおそれもないと判断されれば、逮捕されない場合もあります。
今回のケースにおいて、Aさんは大手企業の取締役です。
こうした責任ある立場にあるという事情は、逃亡や罪証隠滅のおそれが低いという評価に結びつきやすいと言えます。
そう判断されれば、逮捕の必要性がないとして逮捕はされずに在宅事件となることも考えられるでしょう。

しかし,今回のようなケースでは逮捕されると、それに続いて勾留されてしまい会社に行くことができなくなる危険性があります。
そのため,逮捕されてしまった場合には勾留を阻止する活動が重要になります。
具体的には、検察官に勾留請求をしないように求める意見書を提出したり,勾留請求が認められてしまった場合に準抗告という不服申立てをしたりします。
これらが認められれば、Aさんは釈放となり身柄解放が実現します。

~弁護活動~

刑法は故意犯処罰が原則となりますので,過失処罰規定がない限り故意がなければ刑罰を科すことが出来ません。
今回の事件は、Aさんが故意に触ったわけではなく,満員電車で触れてしまったというものです。
そのため,刑事裁判となった場合には,事件当時の車内の情況などからAさんが故意に触ったわけではないことを主張することが考えられます。
また,故意でなくとも手が触れてしまった事は事実ですので、迷惑を掛けたとしてVさんと示談交渉をすることも考えられます。
前科がない初犯の場合であれば,痴漢事件示談の成立により起訴猶予不起訴処分となるケースが多いです。

ただし,刑事裁判で正式に無罪判決を受けた場合と起訴猶予不起訴処分となった場合とでは、厳密には意味合いが異なります。
そのため,どのような選択を採るのが最良であるかなどは、刑事事件の弁護経験の豊富な弁護士と相談されることをお勧めします。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所刑事事件専門の法律事務所です。
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