【事例解説】痴漢がバレて弁護士に示談を依頼

2023-11-18

痴漢がバレて弁護士に示談を依頼したケースについて弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

痴漢される女性

事例紹介

Aさんが仕事帰りに電車に乗り座席に座った際に、右隣りにこちらも仕事帰りと思われる女性Vさんが座ってきました。
電車が走り始めてしばらくすると、Vさんは、仕事の疲れで眠りに落ちてしまいました。
Vさんが寝ていることに気が付いたAさんは、周囲の様子を見渡して、他の乗客も寝ていたり、スマートフォンの操作に夢中になっていることを確認し、この状況ならVさんに痴漢をしても誰にも知られることはないと思い、腕を組みながら左手でVさんの胸を揉みました
電車が自宅最寄り駅に到着したため、電車から降りて改札に向かおうとしたAさんは、突然、Vさんと全く無関係の見知らぬ男性から「兄ちゃん隣の女性に痴漢してたでしょ。ばっちり見ていたし録画もしてるよ。警察に通報されたくなかったら示談金として500万円を支払ってよ。示談金払ってくれたら俺が被害者の女性と話をつけるから。」と言われました。
突然の事にびっくりしたAさんは、自身の名前と連絡先を男性に伝え、後で必ず連絡するという約束で、その場を後にしました。
時間をおいて冷静になったAさんは、このまま500万円を支払っても良いのかと不安になり、弁護士に相談することにしました。
(この事例はフィクションです)

痴漢がバレて示談金を要求されたら?

事例のAさんのように電車で隣で寝ている女性の胸を揉むという痴漢行為は、刑法176条が規定する不同意わいせつ罪に問われる可能性がある行為です。
不同意わいせつ罪の法定刑6か月以上10年以下の拘禁刑(改正後)となっており、法定刑に罰金刑が定められていません
そのため、仮に痴漢行為を不同意わいせつ罪で起訴されてしまうと、必ず公開の法廷で行われる刑事裁判が開かれることになります。

このような不同意わいせつ罪に該当する可能性がある痴漢行為を行ったことを素直に認めていて、不同意わいせつ罪の前科が付くことをなんとかして避けたいという場合、被害者の方と示談交渉をして示談を締結するということが重要な弁護活動のひとつになります。
この示談交渉については、被害者ご本人あるいは正式な被害者の代理人と行う必要がありますが、事例のように被害者の方とは何の関係もない突然現れた見ず知らずの人に示談金を求められた場合に、素直に示談金を支払ってしまったとしても正式に被害者の方と示談を締結したということにはならないと考えられます。

痴漢事件で今後どうしたらよいのかと思われている方は

痴漢事件を起こしてしまい、今後どのような対応をしたらよいのか分からず不安になっている方は、弁護士に相談して、今後の対応についてアドバイスを貰われることをお勧めします。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は痴漢事件をはじめとする刑事事件・少年事件に強い法律事務所です。
痴漢をしてしまい被害者の方との示談交渉をお考えの方は弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所まで一度ご相談ください。

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