痴漢冤罪事件の解決に助力する弁護士

2020-10-24

今回は、痴漢の嫌疑を否認する場合の弁護活動について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします。

~ケース~

Aさんは、東京都内の地下鉄車内において、女性Vの太ももを触ったとして、Vから電車を降りるように求められました。
なお、Aさんには全く身に覚えがありません。
降車後、Vによって駅員室に連れて行かれてしまったので、駅員に「私は触っていない」と強く主張しましたが、「そういう話は警察でやってほしい。鉄道会社で決められることではない」と言われ、警視庁鉄道警察隊に引き渡されてしまいました。
警察で弁解を聞かれた際にも「私はVに触っていません」と話し、その旨が記載された弁解録取書が作成されましたが、「とりあえず2~3日は泊ってもらう」と言われ、留置場に入れられてしまいました。
Aさんはどうなってしまうのでしょうか。(フィクションです)

~まずはすぐに弁護士を呼びましょう~

ケースは典型的な痴漢冤罪事件です。
無実の罪により逮捕・勾留されることはあってはなりませんが、不幸にしてそのような事態は現実に存在します。
また、今後も痴漢冤罪事件は起こり得るでしょう。

~弁護士を依頼すべき理由~

Aさんは、犯行を否認することになるでしょう。
犯行を否認した場合、逮捕・勾留が長期化するおそれがあります。
これに加え、犯行を認める場合と比べて取調べが過酷になることが予想されます。
さらに捜査機関から「認めればすぐに釈放する。罰金で済むだろうから誰にも事件を知られずに済む」などと、危険な誘惑がなされる場合もあります。

このような中、Aさんは一人で適切に対処し得るでしょうか。
誤った対応を続けた結果、無実の罪により前科を付けることになるかもしれません。
弁護士はAさんの利益のために働く味方の一人です。
冤罪事件の捜査に対して、適切に対応し、有利に事件を解決するためには、弁護士の助力が大いに役立つと考えられます。
一人で乗り切ろうと考えず、すぐに弁護士接見を受け、事件解決を依頼することが重要です。

~具体的にどのような弁護活動が行われるか?~

(早期の身柄解放を目指す)
逮捕・勾留された場合、捜査段階において最長23日間、身体拘束を受けることになります。
その間は会社に出勤することはできませんし、学校にも登校することはできません。
また、長期間の身体拘束そのものが、Aさんの心身に対して悪影響を及ぼします。
否認し続けることに疲れて、犯行を認めてしまうリスクも高まります。
一刻も早く外に出て、いつも通りの生活を取り戻すことが極めて重要です。

検察官や裁判官に、身体拘束を継続しなくてもAさんの捜査を遂げられると納得してもらうことができれば、早期に釈放されることになるでしょう。
そのためには留置場や拘置所の外で、Aさんの身元引受人を用意するなどの活動が重要となります。
また、被害者とされる者やその他の関係者と接触するおそれがないことなど、身柄拘束をする理由や必要がないことを検察官や裁判官に主張することも必要です。
Aさん一人でできることには限界があります。
弁護士は当然、留置場や拘置所の外でAさんのために動くことができるので、この点においても弁護士を依頼するメリットがあるといえます。

(不起訴処分を目指す)
起訴されてしまうと、ほとんど確実に有罪判決を受けることになってしまいます。
ケースの事件においては、不起訴処分を獲得することが最も重要です。
弁護士は検察官に対して、Vの被害申告又は加害者の特定が思い込みや勘違い等によるものであり、痴漢事件は存在しなかった又は他の者により行われた可能性があるということを効果的に働きかけます。

~不起訴処分を獲得できた場合~

検察官により不起訴処分がなされた場合は、裁判にかけられることがないので、前科がつくことはありません。
ケースの事件においては、最も有利で理想的な事件解決像といえるでしょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門とする法律事務所です。
ご家族が痴漢事件の疑いで逮捕されてしまった場合は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

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