痴漢冤罪で逮捕
痴漢冤罪で逮捕
痴漢冤罪について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
~ケース~
Aさんは会社に出勤するために、京都府城陽市内を走行する電車に乗っていました。
電車を降りた際、急に女性に腕を掴まれ、「痴漢しましたよね。警察に行きましょう」と言われ、驚きました。
警察には正直に話せばわかってもらえると思い、そのまま女性に応じて近くの交番に行きました。
交番で話を聞かれたあと、パトカーが到着し、Aさんは京都府城陽警察署に連れて行かれることになりました。
取調べが終わったあと、「今日は警察署に泊まってもらう」と言われ、痴漢の疑いで逮捕されてしまいました。
Aさんはいつ外に出ることができるのか不安に感じています。(フィクションです)
~痴漢冤罪について~
数年前から、身に覚えのない痴漢の疑いをかけられ、冤罪であるにもかかわらず警察に逮捕されてしまうことが社会問題となっています。
満員電車のように、人が多数密集している環境は、被害者の勘違いなどから、痴漢冤罪が発生しやすい環境ということができるでしょう。
勘違いであっても、被害者の被害申告や被疑者の供述などにより、警察に検挙され、場合によっては、逮捕されてしまうこともあります。
痴漢の疑いをかけられると、通常、各都道府県の制定する迷惑行為防止条例違反の罪か、強制わいせつ罪の成否が検討されます。
たとえば、衣服の上から被害者の臀部を触った場合は、通常、前者の迷惑行為防止条例違反の罪の疑いをかけられることが多いようです。
それとは異なり、痴漢の態様が、陰部を直接弄んだ、というものになると、被害者に強いてわいせつな行為をしたものと評価され、強制わいせつ罪の疑いで捜査されることが考えられます。
強制わいせつ罪の方が重い犯罪ということができますが、迷惑行為防止条例違反の罪も、犯罪であることには変わりはなく、逮捕・勾留されうるという点では同じです。
~冤罪事件にどう対処していくか?~
痴漢を行っていないのに逮捕されることは、当然あってはなりません。
もし長期間逮捕・勾留による身体拘束が続くと、Aさんの社会復帰にも悪影響が生じます。
無断欠勤を続けたとして、会社を解雇されることも十分考えられます。
そのため、Aさんは一刻も早く留置場の外へ出ることを目指すべきです。
~まずは弁護士を呼ぶ~
まずは、弁護士の接見を受け、冤罪事件の取調べにはどう対応していけばよいかアドバイスを受けましょう。
さらに、弁護士を弁護人として選任し、身柄解放活動に着手してもらうことをおすすめします。
具体的には、警察に対しては、痴漢の嫌疑が無い以上、留置を続けるべきではない旨を主張し、釈放するよう働きかけることが考えられます。
検察や裁判所に対しては、相手方に接触する可能性はないなどと主張して勾留請求、勾留決定をしないよう働きかけることが考えられます。
近年は、痴漢事件について、勾留請求が却下されるケースも少なからず見られるようになっています。勾留請求が却下されて釈放されれば、今まで通りに会社に出勤することができます。
勾留がつくことなく外に出ることができれば、Aさんの社会生活に及ぼす悪影響も最小限で済むでしょう。
~不起訴処分を目指す~
身柄解放を実現できたからといって、事件が終了したわけではありません。
最終的に検察官がAさんを起訴するか、あるいは不起訴にするかを判断します。
当然ですが、冤罪事件について起訴され、刑を受けることがあってはなりません。
したがって、検察官に対しては、不起訴処分を行うよう強く求めていくことになります。
刑事事件において身柄解放が重要なのは確かですが、不起訴処分を得て初めて事件が解決したということができます。
弁護士は不起訴などより有利な結末を実現できるよう尽力しますので、痴漢冤罪だと感じたらぜひ弁護士にご相談ください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門とする法律事務所であり、痴漢事件の解決実績も豊富です。
ご家族の痴漢冤罪事件でお困りの方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の無料法律相談をご利用ください。