京都市営地下鉄烏丸線車内の痴漢事件

2019-02-23

京都市営地下鉄烏丸線車内の痴漢事件

~ケース~

Aさんは、勤務先に向かう京都市営地下鉄烏丸線線の車内において、前に立っていた女子高生Vに興奮してしまい、スカートの上から臀部を触ってしまいました。
Vは恐怖で抵抗することができませんでしたが、近くにいたサラリーマンWが「お前なに痴漢してるんだ。警察行こう」と言い腕を掴んできました。
Aさんは将来のことを考えると怖くなり、次の駅で停車した際に逃走しましたが、通報を受けて駆け付けた鉄道警察隊に現行犯逮捕されてしまいました。
Aさんは京都府北警察署に引致され、取調べを受けています。(フィクションです)

~痴漢について解説~

痴漢罪という罪名の犯罪類型があるのではなく、痴漢行為の態様によって「強制わいせつ罪」(刑法第176条)、各都道府県が制定する迷惑行為防止条例違反の罪など、さまざまな犯罪の成立が考えられます。
ケースのように、着衣の上から臀部を触った、という場合は、通常、迷惑行為防止条例違反の罪の成立が検討されます。
したがって、Aさんのケースでは、京都府迷惑行為防止条例違反の罪の成否を検討しなければなりません。
京都府迷惑行為防止条例第3条1項は、「公共の場所又は公共の乗物において」「みだりに、他人の身体の一部に触ること(着衣の上から触ることを含む。)」を禁止しており、これに違反すると6月以下の懲役又は50万円以下の罰金に処せられます。
Aさんの行為は上記の条文に該当するため、Aさんの行為が京都府迷惑行為防止条例違反の罪を構成する可能性は極めて高いと思われます。

~Aさんは今後どうなるか?~

(警察段階)
痴漢行為について弁解を聞かれたあと、取調べを受けることになります。
警察は更に身体拘束を継続する必要があると判断した場合、Aさんの身柄を逮捕時から48時間以内に検察へ送致します。
(検察段階)
検察官が取調べを行い、24時間以内にAさんの勾留を請求するか、釈放するか、あるいは起訴するかを決めることになります。
逮捕後の身柄解放活動のポイントの1つは勾留請求の前です。
勾留請求をされなければ、釈放されますので、そのまま職場に戻ることも可能です。
弁護人は検察官に働きかけ、勾留請求をしないよう交渉します。
(勾留請求後の流れ)
勾留請求をされてしまった場合、これを受けた裁判官は、勾留質問を通じ、Aさんを勾留するかどうかを判断します。
ここも身柄解放活動のポイントです。
勾留するかどうかを最終的に判断するのは裁判官なので、裁判官に勾留決定を出さないよう交渉するという活動も考えられます。
(勾留決定後)
勾留決定がなされると、検察官は勾留の満期日までに、Aさんを起訴するか、不起訴にするか、あるいは処分を保留して釈放するかを決めます。
この段階での身柄解放活動としては、勾留の取消等を求めて不服申立てをする「準抗告」が考えられます。
ただし、一旦裁判官の判断により勾留されているので、準抗告により勾留決定を覆すのはハードルが高いと言わざるを得ません。
また、刑事弁護人の活動として重要なものの1つに、「不起訴処分の獲得」があります。
不起訴処分」には、①被疑者に犯罪の疑いがない「嫌疑なし」と、②被疑者の有罪を立証できる証拠が十分でない「嫌疑不十分」と、③被疑者の性格、年齢及び境遇、犯罪の軽重及び情状並びに犯罪後の情況を考慮し、起訴する必要がない場合に行なう「起訴猶予」があります。
一旦起訴されてしまうと、無罪判決を獲得するのは極めて困難です。
不起訴処分を獲得できれば、裁判にかけられることがないので、前科もつかずに済みます。

~被害者との示談活動を依頼~

今回のケースで、被害者がはっきりしていれば、被害者と示談をする、という選択肢を選ぶことができます。
被害者と事件の解決に向けた合意を行ったことを証する示談書は、検察官が起訴又は不起訴を決めるにあたり、Aさんにとって有利な証拠となりえます。
もっとも、Aさんが直接示談交渉を行うことはおすすめできません。
そもそもAさんが被害者の情報を知ることができない(警察や被害者が教えてくれない)こともありますし、仮にわかっていても、会ってくれない、不当な要求を突き付けられるなどの問題が生じることがあります。
弁護士は、被害者とAさんの間に立ち、法律の専門家、示談交渉のプロとして、可能な限りAさんにとって利益な示談交渉を行います。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所には、刑事事件専門の弁護士が多数在籍しており、痴漢事件の解決実績も豊富です。
ご家族が痴漢事件を起こし、逮捕されてしまった方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
相談は0120-631-881まで。
京都府北警察署署までの初回接見費用:36,300円

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