宮城県内で痴漢事件を起こし逃亡 早期に弁護士を依頼

2021-07-30

今回は、宮城県内を走る電車内において痴漢事件を起こし逃亡した場合において、早期に弁護士を依頼するメリットにつき、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします。

~ケース~
Aさんは、早朝、宮城県内を走る満員電車の車内において、前に立っていた女性Vの臀部を着衣越しに撫でたとして、Vにより腕を掴まれ、次の停車駅で降車するよう求められました。
次の停車駅に到着し、ドアが開いたところで、咄嗟にAさんはVの腕を振り払い、改札を出て駅から逃亡しました。
Aさんは出勤途中でしたが、会社を休み帰宅しましたが、もう既に警察は自分の追跡を始めているのではないかと不安に感じています。
どうすればよいのでしょうか。(フィクションです)

~Aさんが犯した罪を解説~

Aさんには、宮城県迷惑行為防止条例違反の嫌疑がかかることになると考えられます。

※宮城県迷惑行為防止条例
第三条の二 何人も、公共の場所又は公共の乗物において、人を著しく羞恥させ、又は人に不安を覚えさせるような次に掲げる行為をしてはならない。
一 衣服その他の身に着ける物(以下「衣服等」という。)の上から又は直接人の身体に触れること。

「宮城県内を走る電車内」は、上記「公共の乗物」に該当します。
そして、Aさんは電車の中で、Vの臀部を着衣越しに撫でており、当該行為は「衣服等の上から人の身体に触れる」ものと判断される可能性が高いでしょう。
また、上記行為をVが知ったならば、Vを著しく羞恥させ、又はVに不安を覚えさせることになると考えられます。

以上によれば、Aさんに宮城県迷惑行為防止条例違反の罪が成立する可能性が高いと考えられます。
上記規定に違反し、有罪判決が確定すると、「六月以下の懲役又は五十万円以下の罰金」に処せられます(宮城県迷惑行為防止条例第17条1項1号)。

~逃亡したAさんはどうなるか?~

(逮捕される?)
Aさんが宮城県迷惑行為防止条例違反の罪の被疑者となった以上、犯人がAさんであると特定されれば、逮捕されてしまう可能性も十分に想定できます。
特にAさんは犯行後、直ちに逃亡しているので、逃亡のおそれがあるとして逮捕されてしまう可能性がより高いということができます。

(Aさんにできることはあるか?)
●逮捕されると、長期間の身体拘束を受ける可能性がある

一旦逮捕され、勾留されてしまうと、捜査段階において最長23日間もの身体拘束を受けることになります。
長期間の身体拘束がAさんの心身に悪影響を与えることはもちろんのこと、身体拘束を受けている期間は会社に出勤することができないので、無断欠勤を重ねてしまうことになってしまいます。
会社をクビになれば、Aさんの社会復帰にも悪影響が生じるでしょう。

●弁護士のアドバイスを受けながら、自首・出頭を検討

痴漢事件を起こし、逃亡してしまった場合には、直ちに刑事事件に詳しい弁護士の法律相談を受けることをおすすめします。
ケースの場合は、弁護士のアドバイスを受けながら、自首・出頭の準備を行うという選択肢が存在します。
自ら捜査機関に犯罪事実を申告したことが評価され、逮捕されず、在宅で捜査がなされる場合もありえます。
その可能性を高めるためには、弁護士の協力を得て、信頼できる身元引受人を用意し、身元引受人が責任を持ってAさんを監督する旨を誓う上申書を作成した上で、捜査機関に提出することが考えられます。

●早期に弁護士の助力を受ける重要性

Aさんは犯行後に逃亡してしまっているので、現在Aさんに逃亡のおそれがないことを説得的にアピールする必要性があります。
そのためには、刑事弁護に熟練した弁護士の助力が役立つでしょう。

ただし、自首・出頭した後に逮捕されてしまう可能性がゼロになるわけではありません。
それでも、弁護士と入念な準備を行い、身元引受人などの協力者を得た上で逮捕される場合と、ある日突然逮捕されてしまう場合とでは、前者の方が事態として良いという見方もできるかもしれません。
また、逮捕されてしまった後も、弁護士を依頼しておけばスムーズに弁護活動を開始できます。
まずは早急に弁護士と相談の上、弁護活動を依頼し、アドバイスを受けることをおすすめします。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門とする法律事務所です。
痴漢事件を起こして逃亡してしまい、お困りの方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

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