大阪市西成区の痴漢事件 宥恕付き示談締結で不起訴処分を獲得

2018-08-13

大阪市西成区の痴漢事件 宥恕付き示談締結で不起訴処分を獲得

大阪市西成区に住む会社員Aさんは,ある休日に電車内で女性Vさんに対して痴漢逮捕されました。
大阪府西成警察署から逮捕の連絡を受けたAさんの母は,現状を把握するために痴漢事件に強い弁護士接見を依頼しました。
(フィクション)

~ 宥恕条項付き示談書とは? ~

痴漢事件のおいて,被害者との示談は,検察官の刑事処分の判断に大きな影響を与えます。
法律上,検察官は情状,犯罪後の情況も考慮して刑事処分を決めるとなっており(刑事訴訟法248条参照),情状,犯罪後の情況に「示談締結の事実」も含まれるからです。

また,刑事事件上の宥恕とは,単に被害者が被疑者(加害者)を許すというだけにとどまらず,刑事処罰を求めないという意思表示のことをいい,この宥恕条項がついた示談書宥恕付き示談書といいます。
もちろん,単なる示談書よりは,宥恕条項付き示談書の方が効果は高く,不起訴起訴猶予)となる可能性も高まると考えられます。

~ 起訴猶予 ~

起訴猶予とは,刑事処分である不起訴処分の理由の一つです。
検察官は,訴訟条件を具備し,犯罪事実は証拠上明白であるが,被疑者の性格・年齢・境遇,犯罪の軽重,情状,犯罪後の情況により起訴するのを見送ることができます。
これを起訴便宜主義といい,検察官にだけ認められた権限です。

情状,犯罪後の情況には,示談締結の他,被疑者の反省の程度や再犯防止に向けた環境等も挙げられます。
不起訴処分起訴猶予)の獲得を目指すならば,検察官が刑事処分を決める前に,示談締結の事実とともに,これらの事項も併せて主張する必要がある場合もございます。

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