【事例解説】防犯アプリにより痴漢が発覚し逮捕
防犯アプリをきっかけに痴漢の疑いで警察に逮捕された事件について弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
事例紹介
会社員のAさんは、通勤のために利用している電車内で、近くにいたVさんがおとなしい様子であったことから、騒がれることがないと思い、Vさんに痴漢行為をしました。
痴漢の最中、Vさんがスマートフォンを操作して防犯アプリを起動したことから、周囲の人がVさんが痴漢の被害に遭っているということに気が付き、Vさんの身体に触れていたAさんは取り押さえられました。
近くの駅のホームに降り、Aさんは通報によって駆け付けた警察官に痴漢の現行犯として逮捕されました。
(この事例はフィクションです)
痴漢撃退機能がある防犯アプリが公開されています
今回の事例のAさんは、Vさんが防犯アプリを起動したことをきっかけに痴漢の現行犯として逮捕されています。
取り上げた事例はフィクションですが、事例の中に登場する防犯アプリが全くの架空の物という訳ではなく、実際に警視庁が「Digi police」(デジポリス)」という名前の防犯アプリを公開しています。
デジポリスの機能のひとつに痴漢撃退機能という機能があります。
この痴漢撃退機能を起動すると、スマートフォンの画面表示や音声によって痴漢被害にあっていることを周囲に知らせることができますので、電車内の人に助けを求めることが期待できます。
実際にこの痴漢撃退機能を使って周囲に助けを求めたことで、痴漢の犯人が逮捕されたというケースが報道されています。
痴漢事件で被害者の方に示談をしたいとお考えの方は
電車といった公共の乗り物内での痴漢事件の場合、痴漢の被害者の方はたまたま近くにいただけで、被害者の方の連絡先はおろか名前も知らないという場合が非常に多いです。
このように痴漢の被害者と面識がない場合、痴漢の被害者の方の連絡先を知らなければそもそも示談交渉を開始することができませんが、弁護士であれば、捜査機関を通じて被害者の方から連絡先を教えてもらえないか打診することができますので、被害者の方からの承諾があれば、連絡先を教えてもらって示談交渉を開始することができます。
そのため、痴漢事件で前科が付くことをさけるために被害者の方と示談をしたいとお考えになっている方は、弁護士に依頼されることをお勧めします。