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【事例解説】夜行バス内での痴漢で逮捕 

2024-05-18

夜行バス内での痴漢で逮捕された事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

夜行バス

事例

会社員のAさんは、東京に行くために夜行バスを利用しました。 
夜行バスに乗り込んで少ししてから、Aさんは横に座っていた女性のVさんが寝ていることに気付き、ズボンの上からふとももを触りました。 
それでも、Vさんが起きる様子が無かったので服の下から手を入れて胸を直接触ったりもしました。 
バスがパーキングエリアで停まったため、Aさんはバスからおりてトイレに行きました。
被害者のVさんは、Aさんがバスから降りた後、運転手に痴漢被害にあっていることを伝え助けを求めたため、運転手が警察を呼びました。
駆け付けた警察に、Aさんは不同意わいせつの疑いで逮捕されてました。
(フィクションです。)

夜行バス内での痴漢行為

痴漢行為は、被害者の尊厳を侵害するため、法的に厳しく取り締まられています。
この取締に関しては、行為態様によって3パターンの犯罪が成立する可能性があります。

1つ目は、迷惑行為防止条例違反です。
この条例は、公共の場での不適切な行為を防ぐ目的で各都道府県ごとに制定されています。痴漢行為もその対象となり、服の上から体に軽く触れた等の比較的軽微な痴漢行為は、この条例によって処罰されることが多いです。
この条例によって科される刑罰も都道府県ごとに異なり、例えば、「愛知県迷惑防止防止条例」に違反して痴漢行為をした場合、「1年以下の懲役又は100万円以下の罰金」となり(愛知県迷惑防止条例 第15条1項)、常習として繰り返し違反行為をした場合には、「2年以下の懲役又は200万円以下の罰金」となります(第15条2項)。
他方、「岐阜県迷惑防止条例」に違反して痴漢行為をした場合は、「6月以下の懲役又は50万円以下の罰金」(岐阜県迷惑防止条例 第13条1項1号)となり、「常習」として繰り返し違反行為をした場合には、「1年以下の懲役又は100万円以下の罰金」となります(第13条8項)。

2つ目は、刑法第176条(出典/e-GOV法令検索)に定められる不同意わいせつ罪です。
衣服やスカートの中に手を入れて直接体を触るなど、軽微とはいえないような痴漢の場合は、迷惑行為防止条例違反ではなく刑法に定められている「不同意わいせつ」で処罰される可能性があります。
刑法176条は刑罰として、「六月以上十年以下の拘禁刑(改正刑法施行までは「懲役刑)」が定められています。

3つ目は、刑法177条(出典/e-GOV法令検索)に定められている不同意性交等罪です。 
不同意性交等罪では、膣若しくは肛門に身体の一部を挿入する行為も処罰の対象となっています。
そのため、痴漢行為といえども膣若しくは肛門に指を挿入したような事案の場合には不同意性交等罪が成立する可能性があります。 
不同意性交等罪の法定刑は「5年以上の有期拘禁刑(改正刑法施行までは「懲役刑」)」となっいます。

行為態様によって成立する犯罪が変わり、法定刑も後に記載するにつれ重くなっていきます。
そのため、何罪の疑いで捜査が進められていくかは被疑者にとって重要になってきます。

旅行先で痴漢の疑いで警察に逮捕されたら?

警察から、旅行先でご家族を痴漢の疑いで逮捕したという連絡が来た場合は、一刻も早く弁護士に依頼して初回接見に行ってもらうことをお勧めします。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、札幌、仙台、千葉、さいたま、新宿、八王子、横浜、名古屋、京都、大阪、神戸、福岡の計12箇所に支部がある、刑事事件・少年事件を専門に取り扱う法律事務所です。
そのため、ご家族様がご自宅から遠く離れた場所で逮捕されたという場合でも、逮捕された警察署に一番近い事務所から弁護士が初回接見に向かい、逮捕されたご本人から痴漢事件についてお話を伺うことで、事件の見通し今後の流れどのような弁護活動がとることができるのかといったことについていち早く知ることができるでしょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は痴漢事件をはじめとする刑事事件・少年事件を専門に取り扱う法律事務所です。
ご家族が旅行先で痴漢の疑いで逮捕されてしまってお困りの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所まで一度ご相談ください。

【事例解説】女子高校生に対する痴漢で後日逮捕 

2024-05-11

女子高校生に対する痴漢で後日逮捕された事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

満員電車

事例

会社員のAさんは、通勤時の混雑した電車内で前に立っていた女子高校生のスカート内に手を入れて下着の上から臀部に触れたりふとももに直接触れたりしました。
被害者の女子高校生が恐怖のあまり声を上げることができなかったこともあり、その場では周りの乗客などに気付かれることなく、目的の駅で電車を降りたAさんは通常どおり会社に出勤しました。 
しかし、電車を降りた後に被害者の女子高校生が駅員に相談し、駅員の通報により駆け付けた警察にも相談し被害届を提出するに至りました。
被害者の女子高校生が覚えていた被疑者の人相や着衣、電車内の防犯カメラの映像をもとにした捜査の結果、Aさんが特定され、後日Aさんは不同意わいせつの疑いで逮捕されてしまいました。 
夫のAさんが逮捕された妻は、事件の詳細を知るために弁護士に依頼して初回接見に行ってもらうことにしました。
(5月8日ヤフーニュース掲載のRKBオンラインの記事を参考にしたフィクションです。)

痴漢事件での後日逮捕 

痴漢というと現行犯逮捕のイメージが強いかもしれませんが、後日逮捕に至る可能性も十分あり得る犯罪になります。
最近では、電車内に防犯カメラが設置されている車両が多くなってきています。 
電車内の防犯カメラに、被疑者の犯行の様子が写っており、被疑者の顔や着衣の特徴が被害者の目撃証言と一致するなど被疑者が特定できる場合は、後日逮捕される可能性が十分考えられます。 

痴漢で逮捕されると 

痴漢による不同意わいせつ罪で逮捕されると、警察官から被疑事実につき取調べを受けることになります。 
そして、さらに留置の必要があると判断されると身体を拘束された時から48時間以内に検察官に事件が送致されることになります。
そこで、検察官からも取調べを受けて、そこでもさらに引き続き留置の必要性があると判断されると被疑者を受け取った時から24時間以内に裁判所に勾留請求がされます。 
最終的に、裁判官が勾留を認めると10日間の勾留が決定され、留置場での身体拘束が続くことになります。
警察官や検察官での取調べで、精神的な負担や辛さから、やってもいないことまでやったと言わされてしまうと供述調書という形になり、後々の裁判で不利な証拠となってしまう可能性もあります。
このようなことは絶対に避けなければ行けませんので、逮捕されたできるだけ早いタイミングで、弁護士に接見に来てもらい取調べの対応についてアドバイスを受けることが重要です。
また、不起訴や処分の軽減を目指す上で重要になる被害者との示談身体拘束からの解放に向けた活動も同時並行で行っていくことで、社会生活上の負担を最小限にすることができます。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、痴漢事件をはじめ年間多数の刑事事件への対応をしてきた刑事事件を中心に扱う法律事務所です。
ぜひ、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
ご相談のご予約はフリーダイヤル(0120-631-881)までお電話ください。

【事例解説】酒に酔った状態で店員に痴漢

2024-05-04

酒に酔った状態で店員に痴漢をした事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

痴漢

【事例】

名古屋市内の企業に勤めるAさんは、仕事終わりに同僚数名と居酒屋に行きました。
その際、お酒を飲みすぎてしまい、すっかり気の大きくなったAさんは、品物の提供に来た女性店員Vさんのお尻を服の上から軽く手で触るという痴漢行為をしてしまいました。
最初はVさんから軽く注意されるだけでしたが、その後もAさんが執拗に触ってきたため、Vさんは警察に通報しました。そうしたところAさんは通報により駆け付けた警察官に警察署まで連行され、署で調書を作成することなり、翌朝になって自宅に帰ることができました。
自宅に帰り、すっかりお酒が抜けたAさんが冷静に思い返してみると、とんでもないことをしてしまったと思うようになり、今後の対応について弁護士に相談することにしました。
(この事例はフィクションです)

【酒に酔った状態での痴漢行為が何罪に問われるか】

お酒を飲みすぎた状態で理性を失い痴漢行為をしてしまうと、刑事事件に発展し前科が付いてしまう可能性もあり、一度の過ちで人生を棒に振りまねません。
今回の事例は、そのように飲み会で飲みすぎたAさんが店員のVさんのお尻を服の上から軽く手で触るという痴漢行為をしたというケースですが、このような痴漢行為は各都道府県が定める迷惑行為防止条例違反または、不同意わいせつ罪になる可能性があると考えられます。

まず、迷惑行為防止条例違反とは、各都道府県が制定する迷惑行為防止条例に違反する罪で、愛知県迷惑行為防止条例2条の2は卑わいな行為の禁止を定めています。またこれに違反した場合の刑罰として、同15条1項により「一年以下の懲役又は百万円以下の罰金」が定められています。

次に、不同意わいせつ罪とは、刑法176条(出典/e-GOV法令検索)に定められており、同176条所定の事由により、「同意しない意思を形成、表明し若しくは全うすることが困難な状態にさせ又はその状態にあることに乗じて、わいせつな行為をした」という犯罪です。また、その刑罰として「六月以上十年以下の拘禁刑」が定められています。

このうち、いずれの罪で事件化するかは、認定される事実によって異なりますが、いずれの罪も刑罰として懲役が予定されているため、いち早く弁護士に依頼して、今後の対応を考えることをおすすめします。

【具体的な弁護活動】

今回の事例のAさんは、警察で取り調べを受けた後に帰宅をしていますが、これで痴漢事件が終了したという訳ではありません。
そのため、刑事処分の軽減を目指す場合には、弁護士に依頼することをおすすめします。
今回の事例では、まず被害者との間での示談交渉を行い、宥恕条項つきの示談締結を目指します。
早期に被害者との示談を成立することができれば、検察官による不起訴処分や裁判を経ても執行猶予判決を受ける可能性を高めうるといえます。
また、起訴され正式裁判となった場合であっても、被害者の方との示談が成立した場合はその事実を裁判所に主張し、これに加えて、被害弁償が済んでいること等を主張して、執行猶予判決の獲得を目指します。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、痴漢事件をはじめ年間多数の刑事事件への対応をしてきた刑事事件を中心に扱う法律事務所です。
ぜひ、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

ご相談のご予約はフリーダイヤル(0120-631-881)までお電話ください。

【事例解説】電車内で故意に女性の首筋や耳に息を吹きかけた事例

2024-04-25

電車内で故意に女性の首筋や耳に息を吹きかけた事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

満員電車

 

【事例】

愛知県内に住むAさんは、自らの性的欲求を満たすために通勤時間帯の満員電車に乗車し、電車に乗っていた30代の女性Bさんの首筋や耳に息を吹きかけました。
そうしたところ不審に思ったBさんに次の停車駅で「痴漢ですよね」と腕を掴まれ、降車させられました。AさんはBさんの腕を振り払い、その場から立ち去ろうとしましたが、Bさんに誰何されたため、Aさんはその場から逃走しました。
後日不安になってAさんは弁護士に相談することにしました。
(この事例はフィクションです)

【触らない痴漢とは】

触らない痴漢とは最近増えている新たな痴漢の手口で、過剰に匂いを嗅ごうとする、携帯の写真送信機能を用いて不特定多数の人にわいせつな画像を送りつける、故意に息を吹きかけるなど、相手の身体に触れない点に特徴があります。この触らない痴漢は、痴漢か否かの線引きが非常にあいまいである点が問題であるとされています。
今回の事例のAさんの行為はまさしく触らない痴漢に該当するものですが、この行為が罪に問われるか否かについては見解が分かれる点であるといえるでしょう。

【触らない痴漢は何罪になる?】

今回の事例のような触らない痴漢行為は、不同意わいせつ罪か迷惑行為防止条例違反に問われる可能性があるといえます。

不同意わいせつ罪とは刑法176条(出典/e-GOV法令検索)に定められており、同176条所定の事由により、「同意しない意思を形成、表明し若しくは全うすることが困難な状態にさせ又はその状態にあることに乗じて、わいせつな行為をした」という犯罪です。また、その刑罰として「六月以上十年以下の拘禁刑」が定められています。
触らない痴漢が、刑法176条の「わいせつな行為」に該当する場合は、不同意わいせつ罪で捜査が進むことになるでしょう。

他方、「わいせつな行為」に該当しないと判断された場合には、迷惑行為防止条例違反を検討することになります。
迷惑行為防止条例違反とは、各都道府県が制定する迷惑行為防止条例に違反する罪で、愛知県迷惑行為防止条例2条の2は卑わいな行為の禁止を定めています。またこれに違反した場合の刑罰として、同15条1項により「一年以下の懲役又は百万円以下の罰金」が定められています。
触らない痴漢が、同2条の2・4号の「卑わいな言動」に該当する場合は迷惑行為防止条例違反で捜査が進むことになるでしょう。

 

【触らない痴漢における対応】

今回の事例では、まずAさんの行為自体が犯罪の構成要件に該当するのかという点で事件化しない可能性もありますが、後日警察に逮捕される可能性も否定できないため、不安が強い場合は、弁護士に対応を依頼することをおすすめします。
事件化された際には、逮捕・勾留からの早期の身柄解放を目指します。
また、このような痴漢事件の場合、被害者との示談締結は、不起訴処分や執行猶予判決を獲得する可能性を高めます。そこで被害者との間での示談交渉を行い、宥恕条項つきの示談締結を目指します。
また起訴され正式裁判となった場合であっても、被害者の方との示談が成立した場合はその事実を裁判所に主張し、これに加えて、被害弁償が済んでいること等を主張して、執行猶予判決の獲得を目指します。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、痴漢事件をはじめ年間多数の刑事事件への対応をしてきた刑事事件を中心に扱う法律事務所です。
ぜひ、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

【事例解説】大学生が電車内の痴漢で逮捕された事例

2024-04-18

大学生が電車内の痴漢で逮捕された事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

逮捕とは

【事例】

愛知県内の大学に通うAさんは、大学からの帰宅途中の電車内で、近くにいた女性Vさん痴漢をしたことで警察に現行犯逮捕されました。
Aさんの母親であるBさんは、大学に行ったAさんと連絡がつかなくなり、深夜になっても帰ってこなかったことを心配して、警察にAさんの捜索を依頼しました。
そうしたところ、Aさんが警察に逮捕されていることを知ることができましたが、それ以上、Aさんが現在どのような状況なのか、今後どうなるのかといったことまでは警察からは教えてもらえませんでした。
そこで、Bさんは弁護士に初回接見を依頼することにしました。
(この事例はフィクションです)

【痴漢をすると何罪に問われるのか】

電車内での痴漢行為については2023年の刑法改正により新設された不同意わいせつ罪に問われる可能性が高いです。
不同意わいせつ罪とは、刑法176条(出典/e-GOV法令検索)に定められており、同176条所定の事由により、「同意しない意思を形成、表明し若しくは全うすることが困難な状態にさせ又はその状態にあることに乗じて、わいせつな行為をした」という犯罪です。また、その刑罰として「六月以上十年以下の拘禁刑」が定められています。
この罪は、これまでの強制わいせつ罪で処罰対象となっていた暴行や脅迫を用いたわいせつ行為だけでなく、被害者が行為に同意していない状況でのわいせつ行為も処罰対象としています。痴漢行為はまさしく被害者が行為に同意していない状況でのわいせつ行為の典型といえるため、今回の事例でも不同意わいせつ罪で捜査が進む可能性が高いでしょう。

【もしも家族が逮捕されてしまったら】

もしも家族が逮捕されてしまった場合、現在の状況の把握や今後どういった流れで事件が進んでいくのかこれから一体何をすればよいのか等、様々な面で不安を感じ、適切な対応をすることが難しいことが多いです。
そのため、家族が痴漢の疑いで警察に逮捕されたということを知った場合、いち早く弁護士に初回接見に行ってもらうよう依頼することをお勧めします。
弁護士は、逮捕された本人といつでも接見をすることができます
つまり、逮捕直後であっても逮捕された本人から事件についてや、事件についてのご自身の認識等を伺うことができます。
これによって、事件の概要を把握し、今後の流れや事件の見通しといったことについて知ることができるため、現在の不安な気持ちを和らげることが期待できます。
また逮捕後には、逮捕された本人に対する取り調べが行われ、供述調書が作成されることになります。初回接見を通じて弁護士が逮捕された本人に対して、取り調べを受けるにあたってのアドバイスを行うことができる点も初回接見をご依頼するひとつのメリットになります。

【不同意わいせつ罪で逮捕された場合の弁護活動】

今回の事例において、まずは早期の身体解放を目指します。逮捕は、最長72時間の時間制限があり、その後に検察官が行う勾留請求によって裁判所が勾留決定を出せば、10日間から20日間も身体拘束が続くことになるため、もしも拘束された場合には日常生活に大きな支障が出る可能性が高いです。そこで、これを阻止するために、弁護士は、検察官や裁判官と交渉し、逮捕後の勾留を阻止するための主張を行う、勾留決定に対して準抗告を行うなど、釈放に向けた働きかけを行います。
また、その後は、被害者との間での示談交渉を行い、宥恕条項つきの示談締結を目指します。
早期に被害者との示談を成立することができれば、検察官による不起訴処分や裁判を経ても執行猶予判決を受ける可能性を高めうるといえます。
また、起訴され正式裁判となった場合であっても、被害者の方との示談が成立した場合はその事実を裁判所に主張し、これに加えて、被害弁償が済んでいること等を主張して、執行猶予判決の獲得を目指します。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、痴漢事件をはじめ年間多数の刑事事件への対応をしてきた刑事事件を中心に扱う法律事務所です。
ぜひ、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

 

【事例解説】国家公務員がバス内で痴漢を行ったとして逮捕

2024-04-10

国家公務員がバス内で痴漢を行ったとして逮捕された事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

痴漢される女性

【事例】

東京都内で国家公務員として働くAさんは、通勤中、カバンを右手に持ってバスに乗車していました。そうしたところ、バスの停車時の揺れでカバンを持っている右手が20代の女性の臀部に当たってしまいました。
そうしたところ、その女性が痴漢だと思い込み、「痴漢です」と声を上げたことで、周囲の乗客にAさんは取り押さえられ、次の駅で降ろされました。 
Aさんは、バスから降ろされた後も暴れていたため、その場に駆け付けた警察官に不同意わいせつの疑いで現行犯逮捕されてしまいました。 
警察から、Aさんを逮捕したと連絡を受けたAさんの妻は、すぐに釈放に動いてもらうため弁護士に依頼して初回接見に行ってもらうことにしました。 
(この事例はフィクションです。)

【不同意わいせつ罪とは】

不同意わいせつ罪とは、2023年の刑法改正により新設された罪で、刑法176条(出典/e-GOV法令検索)に定められており、同176条所定の事由により、「同意しない意思を形成、表明し若しくは全うすることが困難な状態にさせ又はその状態にあることに乗じて、わいせつな行為をした」という犯罪です。また、その刑罰として「六月以上十年以下の拘禁刑」が定められています。
今回の事例は、刑法176条第1項5号に定められる「同意しない意思を形成し、表明し又は全うするいとまがないこと」に乗じて、わいせつな行為と評価されるため、不同意わいせつの疑いで逮捕されたと考えられます。

【公務員に前科がついてしまうと】

国家公務員については国家公務員法76条および38条1号は「禁錮以上の刑に処せられた者」(執行猶予付きを含む)は、失職(処分として免職されるのではなく、当然にその職を失うこと)する旨を定めています。
そのため、国家公務員が拘禁刑を定める不同意わいせつ罪で有罪になると失職してしまい、その後の生活にも大きな支障が出るため、いち早く弁護士に依頼して事件に介入してもらう事をお勧めします。

【不同意わいせつ罪で逮捕された場合の弁護活動】

今回の事例において、まずは、まず早期の身体解放を目指します。具体的には、逮捕後に勾留手続に進まないよう、逮捕後直ちに、弁護士が逮捕された者と面会して直接事件の内容を聴取することで、今後の事件の見通しを示し、取調べへの対応を検討します。
逮捕は、最長72時間の時間制限があり、その後に検察官が行う勾留請求によって裁判所が勾留決定を出せば、10日間から20日間も身体拘束が続くことになるため、もしも拘束された場合には日常生活に大きな支障が出る可能性が高いです。そこでこれを阻止するために、弁護士は、検察官や裁判官と交渉し、逮捕後の勾留を阻止するための主張を行う、勾留決定に対して準抗告を行うなど、釈放に向けた働きかけを行います。
またこれらの身柄解放活動の後は、2通りの弁護活動が考えられます。

痴漢の事実を認める場合
痴漢の事実を認める場合は、被害者との間での示談交渉を行い、宥恕条項つきの示談締結を目指します。
早期に被害者との示談を成立することができれば、検察官による不起訴処分や裁判を経ても執行猶予判決を受ける可能性を高めうるといえます。
また、起訴され正式裁判となった場合であっても、被害者の方との示談が成立した場合はその事実を裁判所に主張し、これに加えて、被害弁償が済んでいること等を主張して、執行猶予判決の獲得を目指します。

痴漢の事実を認めない場合
痴漢の事実を認めない場合は、弁護士との打ち合わせを通じて、最大限の防御活動を展開します。
具体的には、自白調書を作られないように取り調べへのアドバイスを行い、さらに嫌疑不十分での不起訴獲得を目指します。
また、起訴され正式裁判となった場合であっても、証拠調べや証人への反対尋問等を行い、無罪判決の獲得を目指します。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、痴漢事件をはじめ年間多数の刑事事件への対応をしてきた刑事事件を中心に扱う法律事務所です。
ぜひ、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

【事例解説】痴漢で医師の男が現行犯逮捕 

2024-04-03

痴漢の疑いで、医師の男が逮捕された事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。 

逮捕とは

事例 

医師のAさんは、通勤途中の混雑している電車内で前に立っていた成人女性Vの下半身をスカート内に手をいれて直接触るなどの痴漢行為をしました。
被害を受けたVが「痴漢です」と声を上げたことで、周囲の乗客にAさんは取り押さえられ、次の駅で降ろされました。 
Aさんは、電車から降ろされた後も暴れていたため、駅に臨場した警察官不同意わいせつの疑いで現行犯逮捕されてしまいました。 
警察から、Aさんを逮捕したと連絡を受けたAさんの妻は、すぐに釈放に動いてもらうため弁護士に依頼して初回接見に行ってもらうことにしました。 

(フィクションです。)

電車内での痴漢行為 

電車内での痴漢行為については行為態様により、迷惑防止条例違反不同意わいせつのどちらかが成立する可能性があります。 
刑法改正により、不同意わいせつ罪が新設されるまでは痴漢行為は「迷惑防止条例違反」に問われるのがほとんどでした。 
しかし、不同意わいせつ罪が新設され、これまでの強制わいせつで処罰対象となっていた暴行や脅迫を用いたわいせつ行為だけでなく、被害者が行為に同意していない状況でのわいせつ行為も処罰対象となったことから不同意わいせつ罪で捜査が進むことが多くなってきています。

不同意わいせつ罪の法定刑は「6か月以上10年以下の拘禁刑」(改正刑法施行までは「懲役刑」)ですので、各都道府県で定められている迷惑防止条例違反よりは刑が重くなっています。

医師免許への影響 

これから、医師免許を取得しようとする医学部生などが不同意わいせつ罪で前科がついてしまうと医師免許が取得できない可能性があります。
医師法4条(出典/e-GOV法令検索)において相対的欠格事由として以下のことが定めれています。

「第4条 次の各号のいずれかに該当する者には、免許を与えないことがある
一 心身の障害により医師の業務を適正に行うことができない者として厚生労働省令で定めるもの
二 麻薬、大麻又はあへんの中毒者
三 罰金以上の刑に処せられた者
四 前号に該当する者を除くほか、医事に関し犯罪又は不正の行為のあつた者」

痴漢行為により、罰金以上の刑を受けると医師法4条3号の相対的欠格事由に該当することになります。
また、医師免許をもっている医師が第4条各号のいずれかに該当した場合は、厚生労働大臣から、戒告3年以内の医業の停止免許の取消しのいずれかの処分を受ける可能性があるため注意が必要です(医師法7条1号から3号)。

医師免許を守るために

医師免許をこれから取得しようとする方や医師の方が、痴漢行為で警察に逮捕された場合は、弁護士に依頼して初回接見に来てもらうことをお勧めします。
今後の刑事手続きの流れ取調べに対するアドバイスを聞くことで、精神的な負担が軽減されるだけでなく、不利な供述調書が作られることを防ぐことが出来ます。
また、痴漢による迷惑防止条例違反や不同意わいせつ罪は、被害者がいる犯罪になるため、犯罪行為を認めている場合は示談の締結早期の釈放処分の軽減にとって重要になります。
示談は、被疑者の方でもすることはできますが、逮捕されている間は連絡をとることが不可能ですし、釈放後であっても被疑者からの交渉だと拒絶されてしまう場合が少なくありません。 
そのため、刑事事件における示談交渉の経験が豊富な弁護士に依頼して示談交渉に動いてもらうことが重要となります。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、痴漢事件をはじめ年間多数の刑事事件への対応をしてきた刑事事件を中心に扱う法律事務所です。
ぜひ、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

【事例解説】痴漢を疑われ逃走 不安になり弁護士に相談

2024-03-16

迷惑行為防止条例違反は、公共の場所での不適切な行為に対して設けられた法律です。この記事では、実際の痴漢事件の事例を基に、迷惑行為防止条例違反がどのように適用されるのか、そしてその法的な影響について解説します。

満員電車

事例

名古屋市天白区在住の会社員のAさん(35歳)は、勤務先の最寄り駅に向かう満員電車内で、前に立っていた女子高生Vさんの臀部付近のスカートの上に手が当たってしまいました。Aさんは、駅で降りるとVさんに呼び止められ、「さっき触りましたよね?」「痴漢しましたよね?」と言われました。Aさんはこのまま相手と押し問答しても埒が明かないと思い、その場から立ち去りましたが、警察に逮捕されないか不安になり弁護士に相談してみることにしました。

迷惑行為防止条例とは?

迷惑行為防止条例は、公共の場所や乗り物内での卑わいな行為や迷惑行為を禁止するために、各都道府県が設けている法律です。

愛知県迷惑行為防止条例(出典/愛知県警HP)

この条例は、人々が安全で快適な社会生活を送ることができるように保護することを目的としています。

具体的には、「公共の場所」や「公共の乗物」内で、他人に不安や羞恥を感じさせるような身体的接触を禁じています。

迷惑行為防止条例の違反が疑われる場合、犯罪行為としての取り扱いになり、法的な罰則が適用される可能性があります。

痴漢行為の場合、最近では不同意わいせつの疑いで捜査が進行していくことが増えてきましたが、軽微な痴漢行為の場合は「迷惑行為防止条例違反」として捜査が進行することもあります。

この条例による罰則は、一般に「6ヶ月以下の懲役または100万円以下の罰金」と定められており、常習犯の場合は「1年以下の懲役または100万円以下の罰金」となることがあります。

罰則の適用には、犯罪行為の具体的な状況や被害者の被害の程度、加害者の過去の犯罪歴など、多くの要因が考慮されます。法律による裁判過程で、これらの要因が詳細に検討され、適切な罰則が決定されます。

 

逮捕を回避する方法

今回の事例では、Aさんの行為は迷惑行為防止条例における「卑わいな行為の禁止」に該当する可能性があり、この条例によって罰せられる対象となりえます。

今回の事例では更に、AさんはVさんに顔を見られ、駅構内の防犯ビデオカメラにAさんの容貌が記録されている可能性もあることから、Aさんは痴漢の被疑者として特定され、逮捕されるリスクが高いといえます。

逮捕されることは、個人の日常生活に大きな支障を及ぼすだけでなく、社会的な評価にも影響を与える可能性があるため、痴漢行為の疑いをかけられた場合、逮捕を回避することは非常に重要です。逮捕を回避するための手段としては、被害者との示談や、身元引受人の提出などの逮捕回避のための準備を整えたうえで警察に自ら出頭することなどが挙げられます

しかし、これらを行っても逮捕を完全に回避する保証はなく、法的な対応が必要になることもあるため、痴漢行為の疑いをかけられた場合は、速やかに法律の専門家に相談することが重要です

 

法的支援の重要性

迷惑行為防止条例違反事件、特に痴漢行為の疑いがある場合、専門的な法的支援を受けることの重要性は計り知れません。痴漢行為の疑いをかけられた際には、多くの場合、個人で対応することは困難であり、適切な法的手続きを踏むためには専門知識が必要となります。

もしも痴漢行為の疑いをかけられた場合、速やかに弁護士に相談することをおすすめします

 

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、痴漢事件をはじめ年間多数の刑事事件への対応をしてきた刑事事件を中心に扱う法律事務所です。

ぜひ、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

【事例解説】電車内の痴漢で逮捕 無罪を主張 

2024-02-28

電車内での痴漢の疑いで逮捕されたケースについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

痴漢される女性

事例

会社員のAさんは、通勤の電車に乗っていたところ、前に立っていた20代くらいの女性Vから、いきなり「痴漢です」と声を上げられ、次の駅で降りるように求められました。
Aさんは、まったく身に覚えのないことを言われたため困惑しましたが、身の潔白を明らかにするため次の駅で女性と一緒に降りました
通報により駆けつけた警察官に、Aさんは触っていないことをしきりに伝えましたが受け入れらず、不同意わいせつの容疑で逮捕されてしまいました。
(フィクションです。)

痴漢で冤罪を主張する場合 

痴漢事件の場合、被害者から痴漢の疑いをかけられると、周りの乗客に取り押さえられ、警察に引き渡された後に、冤罪の主張をほとんどすることができないまま逮捕されてしまうことがあります。
何もわからないまま連日捜査を受け、釈放されるのであれば認めてしまっても良いのではないかと考え、やってもいないのに痴漢行為を認めてしまうことは避けなければいけません。
もし、逮捕された場合には、弁護士に接見に来てもらい、ご自身が置かれている状況今後の見通しについて説明を受けることが大切です。 
また、取調べへのアドバイスなどを受けることで、安心して自らの冤罪の主張をすることができるでしょう。

痴漢事件で無罪となった裁判例

電車内の痴漢事件において、被害者の供述が信用できるかが問題になった裁判例のひとつに千葉地方裁判所平成27年1月14日判決があります。

この裁判例では、足の踏み場の無いほど混雑した電車内で、女性の服の上から左胸を手で揉んだという痴漢事件の犯人が、被害に遭った女性の正面で左向きに立っていた被告人であるのかが問題になりました。
被告人が犯人であると立証するための証拠が被害女性の供述しかなかったことから、裁判所は被害女性の供述に信用性があるかを検討しました。
裁判所は、検討の結果、被害女性の供述は信用性が乏しいと判断しました。
そのような判断の理由として、被害女性の犯人が被告人であると判断した供述についてはその判断過程に飛躍があったこと痴漢行為時の被告人の体勢に関する供述が被害女性の憶測に基づいてなされた可能性があること犯行内容に関わる重要な事実について被害女性が一貫した供述をしていないかった等の点を挙げることが出来ます。

他方で、裁判所は、被告人の供述は逮捕当初から一貫して犯行を否認しており供述内容にも特に不自然・不合理な点はないと裁判所は判断しました。

以上を踏まえて、裁判所は、犯人が被告人であるということを証明することができないため、被告人は無罪であるという判決を下しました。

このように、供述の信用性が問題になる場合には、供述内容自体に不自然・不合理な点がないか、供述が捜査過程から一貫しているか、争いのない事実や客観的証拠によって立証される事実と供述内容を比較した際に、両者に整合性があるかという点が信用性判断のポイントになるでしょう。

刑事事件の解決のために

やってもいない痴漢を疑われて警察の捜査を受けてお困りの方は、刑事弁護の経験が豊富な弁護士にご相談されることをお勧めします。
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弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所には、痴漢の否認事件をはじめとした刑事事件に精通した弁護士が在籍しております。

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【事例解説】電車内での同性に対する痴漢事件

2024-02-19

電車内での同性に対する痴漢事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

満員電車

事例紹介

会社員である男性のAさんは、通勤のために利用している電車内でスーツ姿の男性のVさんを見つけて、混雑している社内の状況を利用して、Vさんに痴漢行為をしました。
Vさんは痴漢されていることに気がついて、痴漢行為をしているAさんの手を掴んで、そのままAさんと一緒にそのまま次の停車駅のホームに降りました。
Vさんは駅員に事情を説明して、Aさんは駅員からの通報によって駆け付けた警察官に署まで連れていかれることになりました。
Aさんは素直に痴漢行為を認めたことで、逮捕されることはなく、その日の夜に自宅に帰ることができました。
Aさんは、被害者の方との示談交渉のために、刑事事件に強い弁護士に相談することにしました。
(この事例はフィクションです)

同性に対する痴漢事件

事例のAさんは自身と同性の男性に対する痴漢行為を行っていますが、具体的にどのような痴漢行為をしたのかによって、問われる罪が異なってきます。
AさんがVさんのスーツ越しに軽く手でお尻を触ったという痴漢行為であれば、各都道府県が定める迷惑行為防止条例違反に該当する可能性が高いですし、また、AさんがVさんのスラックスのチャックを降ろして、Vさんの性器を直接手で触った、揉んだという痴漢行為の場合には、刑法176条が定める不同意わいせつ罪に問われる可能性があります。
迷惑行為防止条例違反の場合の法定刑については、東京都の場合は6か月以下の懲役又は50万円以下の罰金刑となっていて(東京都迷惑行為防止条例違反8条1項2号)、不同意わいせつ罪の法定刑6か月以上10年以下の懲役刑(改正法施行後は「拘禁刑」)となっています。

痴漢の被害者の方との示談交渉をお考えの方は

事例のAさんは警察に連れていかれた後、逮捕されることなく自宅に帰ることができていますが、だからといって、痴漢事件が終了したという訳ではありません。
今後は在宅事件といった形で捜査が進められることになりますので、痴漢事件で前科を付くことを回避したいとお考えになっている場合は、弁護士に相談して被害者の方との示談交渉を依頼されることをお勧めします。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、痴漢事件をはじめとする刑事事件・少年事件に強い法律事務所です。
痴漢の被害者の方と示談をしたいとお考えになっている方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所まで一度ご相談ください。

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