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【事例解説】自転車で追い抜きざまに女性の体を触ったとして逮捕

2024-09-30

自転車で追い抜きざまに女性の体を触ったとして、不同意わいせつの疑いで男が逮捕された事例について弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

事例 

会社員のAさんは、暗い住宅街を一人で歩く女性を狙い自転車で追い抜きざま女性の胸やお尻を触る痴漢行為を繰り返していました。 
Aさんから、体を触られた複数人の被害者が警察に相談したため捜査が始まりました。 
住宅街に設置されている防犯カメラの映像に、自転車で追い抜きざまに女性の体を触って立ち去るAさんの姿が映っており、これが証拠となりAさんは不同意わいせつの疑いで逮捕されてしまいました。 
警察からAさんを逮捕した旨の知らせを受けたAさんの両親は、事件の詳細を知るために弁護士に依頼して初回接見に行ってもらうことにしました。 

ワンタッチ痴漢とは

自転車に乗った男が、追い抜きざまに女性の体を触る事件が、東京都中野区の西武新宿線沿いで相次いで発生しているようです。
警視庁では、自転車に乗って追い抜きざまに女性の体を触る痴漢行為のことを「ワンタッチ痴漢」と呼んで捜査しており近隣住民に注意を呼びかけているようです。
(時事通信ニュース参照/https://sp.m.jiji.com/article/show/3330797)

ワンタッチ痴漢は何罪に?

比較的軽微な痴漢行為は、各都道府県で定められている迷惑防止条例で処罰される場合が多いようですが、ワンタッチ痴漢はニュースを見る限り多くは不同意わいせつ罪で捜査・逮捕されているようです。 
不同意わいせつは、刑法176条(出典/e-GOV法令検索)に規定されています。
不同意わいせつ罪は、176条1項各号に定められている行為又は事由その他これらに類する行為又は事由により、同意しない意思を形成し、表明し若しくは全うすることが困難な状態にさせ(略)わいせつな行為をした場合に成立します。
そして、5号には「同意しない意思を形成し、表明し又は全うするいとまがないこと」と規定されています。
自転車で追い抜きざまに体を触ることは、被害者の女性が同意しない意思を形成するいとまがない状態にさせ、わいせつ行為をしている状態になる可能性が高いため、ワンタッチ痴漢は5号の事由に該当し、不同意わいせつ罪が成立する可能性が高いでしょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は痴漢事件をはじめとする刑事事件・少年事件に強い法律事務所です。
ご家族が不同意わいせつ致傷罪の疑いで警察に逮捕されてお困りの方は弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所まで一度ご相談ください。
無料相談・初回接見のご依頼はフリーダイヤル(0120-631-881)で24時間受付中です。

【事例解説】痴漢の疑いをかけられ逃走(後編)

2024-09-09

痴漢の疑いをかけられ逃走した事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

満員電車

【事例】

愛知県内に住む会社員のAさんは、通勤途中の電車で女性Vさんから「今触りましたよね」と言われ、次の停車駅で電車から降ろされました。
Aさんとしては全く身に覚えもなく、会社の始業時間に遅刻しそうなこともあいまって、その場から走って逃走しました。
後日、不安になったAさんは弁護士に相談して今後の対応を検討することにしました。
(フィクションです)

【不同意わいせつ罪で逮捕された場合の弁護活動】

今回の事例において、事件化しているか否かは不明ではありますが、事件化した場合に備えて、早期に弁護士を依頼することは冤罪を防ぐ有効な手段であるといえます。
具体的には、弁護士は、警察による捜査により出頭を求められた際に、自己に不利な自白調書を作成されないよう取調べについての対応のアドバイスを行います。
また、逮捕を阻止する手段を講じたり、目撃者や客観的な証拠を探し出すことで、被害者の供述が信用できないことを主張していきます。

また、上記の取り組みにもかかわらず、身体拘束がなされた場合は、まず早期の身体解放を目指します。具体的には、逮捕後に勾留手続に進まないよう、逮捕後直ちに、弁護士が逮捕された者と面会して直接事件の内容を聴取することで、今後の事件の見通しを示し、取調べへの対応を検討します。
逮捕は、最長72時間の時間制限があり、その後に検察官が行う勾留請求によって裁判所が勾留決定を出せば、10日間から20日間も身体拘束が続くことになるため、もしも拘束された場合には日常生活に大きな支障が出る可能性が高いです。そこでこれを阻止するために、弁護士は、検察官や裁判官と交渉し、逮捕後の勾留を阻止するための主張を行う、勾留決定に対して準抗告を行うなど、釈放に向けた働きかけを行います。
またこれらの身柄解放活動の後は、2通りの弁護活動が考えられます。

①痴漢の事実を認める場合
痴漢の事実を認める場合は、被害者との間での示談交渉を行い、宥恕条項つきの示談締結を目指します。
早期に被害者との示談を成立することができれば、検察官による不起訴処分や裁判を経ても執行猶予判決を受ける可能性を高めうるといえます。
また、起訴され正式裁判となった場合であっても、被害者の方との示談が成立した場合はその事実を裁判所に主張し、これに加えて、被害弁償が済んでいること等を主張して、執行猶予判決の獲得を目指します

②痴漢の事実を認めない場合
痴漢の事実を認めない場合は、弁護士との打ち合わせを通じて、最大限の防御活動を展開します。
具体的には、自白調書を作られないように取り調べへのアドバイスを行い、さらに嫌疑不十分での不起訴獲得を目指します。
また、起訴され正式裁判となった場合であっても、証拠調べや証人への反対尋問等を行い、無罪判決の獲得を目指します。
刑事処分の軽減のためには、迅速かつ適切な弁護活動が不可欠ですので、お困りの場合は速やかに刑事事件に強い弁護士にご相談ください

まずは弁護士に相談を

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、痴漢事件を含む豊富な刑事弁護の経験がある法律事務所です。
逮捕などの身体拘束からの解放や示談成立による不起訴処分を獲得している実績が多数あります。
なるべく早い段階で一度、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所へご相談ください。
逮捕された方への弁護士の派遣、無料法律相談のご予約は0120ー631ー881にて受け付けております。

【事例解説】痴漢の疑いをかけられ逃走(前編)

2024-09-02

痴漢の疑いをかけられ逃走した事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

満員電車

【事例】

愛知県内に住む会社員のAさんは、通勤途中の電車で女性Vさんから「今触りましたよね」と言われ、次の停車駅で電車から降ろされました。
Aさんとしては全く身に覚えもなく、会社の始業時間に遅刻しそうなこともあいまって、その場から走って逃走しました。
後日、不安になったAさんは弁護士に相談して今後の対応を検討することにしました。
(フィクションです)

【痴漢には何罪が成立するのか】

痴漢行為は、被害者の尊厳を侵害し、社会的な不安を引き起こすため、法的に厳しく取り締まられています
この取締に関しては、大きく分けて二つの法規が関連します。
1つ目は、迷惑行為防止条例です。この条例は、公共の場での不適切な行為を防ぐ目的で各都道府県ごとに制定されています。痴漢行為もその対象となり、服の上から体に軽く触れた等の比較的軽微な場合は、この条例によって処罰されることが多いです。
この条例によって科される刑罰も都道府県ごとに異なり、例えば、「愛知県迷惑防止防止条例」に違反して痴漢行為をした場合、「1年以下の懲役又は100万円以下の罰金」となり(愛知県迷惑防止条例 第15条1項)、常習として繰り返し違反行為をした場合には、「2年以下の懲役又は200万円以下の罰金」となります(第15条2項)。
他方、「岐阜県迷惑防止条例」に違反して痴漢行為をした場合は、6月以下の懲役又は50万円以下の罰金」(岐阜県迷惑防止条例 第13条1項1号)となり、「常習」として繰り返し違反行為をした場合には、「1年以下の懲役又は100万円以下の罰金」となります(第13条8項)。

2つ目は、刑法第176条(出典/e-GOV法令検索)に定められる不同意わいせつ罪の規定です。
衣服やスカートの中に手を入れて直接体を触るなど、軽微とはいえないような痴漢の場合は、迷惑行為防止条例違反ではなく刑法に定められている「不同意わいせつ」で処罰される可能性があります。
刑法176条は刑罰として、「六月以上十年以下の拘禁刑」が定められています。
上記のように迷惑行為防止条例違反よりも不同意わいせつのほうが法定刑が重く、どちらで捜査されて事件が進行していくかは、被疑者にとって重要といえます。

まずは弁護士に相談を

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、痴漢事件を含む豊富な刑事弁護の経験がある法律事務所です。
逮捕などの身体拘束からの解放や示談成立による不起訴処分を獲得している実績が多数あります。
なるべく早い段階で一度、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所へご相談ください。
逮捕された方への弁護士の派遣、無料法律相談のご予約は0120ー631ー881にて受け付けております。

【事例解説】マッサージ店の店員に痴漢し現行犯逮捕(後編)

2024-08-26

マッサージ店の店員に痴漢した事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

マッサージ

【事例】

愛知県内の会社に勤めるAさんは、飲み会帰りにマッサージ店を利用した際、女性店員Vさんの胸や臀部を触るなどの痴漢行為を行いました。
その後、店側の通報によって駆け付けた警察によってAさんは現行犯逮捕されることになりました。
警察からAさんを逮捕した旨連絡を受けたAさんの父は、事件の詳細を知るために弁護士に依頼して初回接見に行ってもらうことにしました。
(フィクションです)

【痴漢で前科が付くことを回避するには】

今回の事例において、まずは早期の身体解放を目指します。逮捕は、最長72時間の時間制限があり、その後に検察官が行う勾留請求によって裁判所が勾留決定を出せば、10日間から20日間も身体拘束が続くことになるため、もしも拘束された場合には日常生活に大きな支障が出る可能性が高いです。そこで、これを阻止するために、弁護士は、検察官や裁判官と交渉し、逮捕後の勾留を阻止するための主張を行う、勾留決定に対して準抗告を行うなど、釈放に向けた働きかけを行います
また、その後は、被害者との間での示談交渉を行い、宥恕条項つきの示談締結を目指します
早期に被害者との示談を成立することができれば、検察官による不起訴処分や裁判を経ても執行猶予判決を受ける可能性を高めうるといえます。
また、起訴され正式裁判となった場合であっても、被害者の方との示談が成立した場合はその事実を裁判所に主張し、これに加えて、被害弁償が済んでいること等を主張して、執行猶予判決の獲得を目指し、職を追われるリスクを少しでも軽減できるように努めます
刑事処分の軽減のためには、迅速かつ適切な弁護活動が不可欠ですので、お困りの場合は速やかに刑事事件に強い弁護士にご相談ください。

まずは弁護士に相談を

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、痴漢事件を含む豊富な刑事弁護の経験がある法律事務所です。
逮捕などの身体拘束からの解放や示談成立による不起訴処分を獲得している実績が多数あります。
なるべく早い段階で一度、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所へご相談ください。
逮捕された方への弁護士の派遣、無料法律相談のご予約は0120ー631ー881にて受け付けております。

【事例解説】マッサージ店の店員に痴漢し現行犯逮捕(前編)

2024-08-19

マッサージ店の店員に痴漢した事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

マッサージ

【事例】

愛知県内の会社に勤めるAさんは、飲み会帰りにマッサージ店を利用した際、女性店員Vさんの胸や臀部を触るなどの痴漢行為を行いました。
その後、店側の通報によって駆け付けた警察によってAさんは現行犯逮捕されることになりました。
警察からAさんを逮捕した旨連絡を受けたAさんの父は、事件の詳細を知るために弁護士に依頼して初回接見に行ってもらうことにしました。
(フィクションです)

【痴漢には何罪が成立するのか】

痴漢行為は、被害者の尊厳を侵害し、社会的な不安を引き起こすため、法的に厳しく取り締まられています。
この取締に関しては、大きく分けて二つの法規が関連します。
1つ目は、迷惑行為防止条例です。この条例は、公共の場での不適切な行為を防ぐ目的で各都道府県ごとに制定されています。痴漢行為もその対象となり、服の上から体に軽く触れた等の比較的軽微な場合は、この条例によって処罰されることが多いです。
この条例によって科される刑罰も都道府県ごとに異なり、例えば、「愛知県迷惑防止防止条例」に違反して痴漢行為をした場合、「1年以下の懲役又は100万円以下の罰金」となり(愛知県迷惑防止条例 第15条1項)、常習として繰り返し違反行為をした場合には、「2年以下の懲役又は200万円以下の罰金」となります(第15条2項)。
他方、「岐阜県迷惑防止条例」に違反して痴漢行為をした場合は、「6月以下の懲役又は50万円以下の罰金」(岐阜県迷惑防止条例 第13条1項1号)となり、「常習」として繰り返し違反行為をした場合には、「1年以下の懲役又は100万円以下の罰金」となります(第13条8項)。
2つ目は、刑法第176条(出典/e-GOV法令検索)に定められる不同意わいせつ罪の規定です。
衣服やスカートの中に手を入れて直接体を触るなど、軽微とはいえないような痴漢の場合は、迷惑行為防止条例違反ではなく刑法に定められている「不同意わいせつ」で処罰される可能性があります。
刑法176条は刑罰として、「六月以上十年以下の拘禁刑」が定められています。
上記のように迷惑行為防止条例違反よりも不同意わいせつのほうが法定刑が重く、どちらで捜査されて事件が進行していくかは、被疑者にとって重要といえます。

まずは弁護士に相談を

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、痴漢事件を含む豊富な刑事弁護の経験がある法律事務所です。
逮捕などの身体拘束からの解放や示談成立による不起訴処分を獲得している実績が多数あります。
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【事例解説】痴漢事件で看護師の男が逮捕(後編)

2024-08-12

痴漢事件で看護師の男が逮捕された事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

満員電車

【事例】

大阪市内の病院に看護師として勤務するAさんは、通勤中の満員電車で、女性Vさんに「この人痴漢です」と訴えられ、周囲の人に取り押さえられ電車から降ろされました。Aさんとしては身に覚えがなかったため、痴漢の事実を否定し、その場を離れようとしましたが、引き続き取り押さえられ、その後、現場に駆け付けた警察によってAさんは現行犯逮捕されることになりました。
(フィクションです)

【不同意わいせつ罪で逮捕された場合の弁護活動】

今回の事例において、まずは、まず早期の身体解放を目指します。具体的には、逮捕後に勾留手続に進まないよう、逮捕後直ちに、弁護士が逮捕された者と面会して直接事件の内容を聴取することで、今後の事件の見通しを示し取調べへの対応を検討します。
逮捕は、最長72時間の時間制限があり、その後に検察官が行う勾留請求によって裁判所が勾留決定を出せば、10日間から20日間も身体拘束が続くことになるため、もしも拘束された場合には日常生活に大きな支障が出る可能性が高いです。そこでこれを阻止するために、弁護士は、検察官や裁判官と交渉し、逮捕後の勾留を阻止するための主張を行う、勾留決定に対して準抗告を行うなど、釈放に向けた働きかけを行います。
またこれらの身柄解放活動の後は、2通りの弁護活動が考えられます。

①痴漢の事実を認める場合
痴漢の事実を認める場合は、被害者との間での示談交渉を行い、宥恕条項つきの示談締結を目指します
早期に被害者との示談を成立することができれば、検察官による不起訴処分や裁判を経ても執行猶予判決を受ける可能性を高めうるといえます。
また、起訴され正式裁判となった場合であっても、被害者の方との示談が成立した場合はその事実を裁判所に主張し、これに加えて、被害弁償が済んでいること等を主張して、執行猶予判決の獲得を目指します

②痴漢の事実を認めない場合
痴漢の事実を認めない場合は、弁護士との打ち合わせを通じて、最大限の防御活動を展開します。
具体的には、自白調書を作られないように取り調べへのアドバイスを行い、さらに嫌疑不十分での不起訴獲得を目指します。
また、起訴され正式裁判となった場合であっても、証拠調べや証人への反対尋問等を行い、無罪判決の獲得を目指します
刑事処分の軽減のためには、迅速かつ適切な弁護活動が不可欠ですので、お困りの場合は速やかに刑事事件に強い弁護士にご相談ください。

まずは弁護士に相談を

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、痴漢事件を含む豊富な刑事弁護の経験がある法律事務所です。
逮捕などの身体拘束からの解放や示談成立による不起訴処分を獲得している実績が多数あります。
なるべく早い段階で一度、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所へご相談ください。
逮捕された方への弁護士の派遣、無料法律相談のご予約は0120ー631ー881にて受け付けております。

【事例解説】痴漢事件で看護師の男が逮捕(前編)

2024-08-05

痴漢事件で看護師の男が逮捕された事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

満員電車

【事例】

大阪市内の病院に看護師として勤務するAさんは、通勤中の満員電車で、女性Vさんに「この人痴漢です」と訴えられ、周囲の人に取り押さえられ電車から降ろされました。Aさんとしては身に覚えがなかったため、痴漢の事実を否定し、その場を離れようとしましたが、引き続き取り押さえられ、その後、現場に駆け付けた警察によってAさんは現行犯逮捕されることになりました。
(フィクションです)

【痴漢をした場合は何罪に?】

電車内での痴漢行為については2023年の刑法改正により新設された不同意わいせつ罪に問われる可能性が高いです。
不同意わいせつ罪とは、刑法176条(出典/e-GOV法令検索)に定められており、同176条所定の事由により、「同意しない意思を形成、表明し若しくは全うすることが困難な状態にさせ又はその状態にあることに乗じて、わいせつな行為をした」という犯罪です。また、その刑罰として「六月以上十年以下の拘禁刑」が定められています。
この罪は、これまでの強制わいせつ罪で処罰対象となっていた暴行や脅迫を用いたわいせつ行為だけでなく、被害者が行為に同意していない状況でのわいせつ行為も処罰対象としています。痴漢行為はまさしく被害者が行為に同意していない状況でのわいせつ行為の典型といえるため、今回の事例でも事件化した場合、不同意わいせつ罪で捜査が進む可能性が高いでしょう。

【看護師免許を持つ者に前科が付いてしまうと】

看護師免許等について定める保健師看護師助産師法の第9条1号は、「罰金以上の刑に処せられた者」について、免許を与えないことがあることを定めており、また、同法第14条1項3号では、「罰金以上の刑に処せられた者」について、厚生労働大臣が看護師免許の取消しをすることができる旨を定めています。
これは「することができる」と定められていることから、罰金以上の前科が付いた場合でも、看護師免許の取消しがなされない可能性もあります。
しかし、看護師免許を失う可能性も否定できないため、できる限りの予防策を講ずるべきであるといえます。

まずは弁護士に相談を

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、痴漢事件を含む豊富な刑事弁護の経験がある法律事務所です。
逮捕などの身体拘束からの解放や示談成立による不起訴処分を獲得している実績が多数あります。
なるべく早い段階で一度、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所へご相談ください。
逮捕された方への弁護士の派遣、無料法律相談のご予約は0120ー631ー881にて受け付けております。

【事例解説】痴漢後に電車から線路に逃走し現行犯逮捕(後編)

2024-07-29

痴漢をして線路に逃走した後に不同意わいせつと威力業務妨害の容疑で逮捕された事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。 

逮捕とは

事例 

東京都在住の会社員のAさんは、通勤時の混雑した電車内で前に立っていた女性のスカート内に手を入れてお尻を触る等の痴漢行為をしました。 
次の駅についた際に、女性に手をつかまれて声を上げられたため、Aさんは電車のドアが開いたタイミングで逃走しました。 
周囲の乗客の数名にAさんは追いかけられたため、逃げ切るために線路内に逃走しました。
最終的に、Aさんは駅員と警察に取り押さえられ、不同意わいせつ威力業務妨害の容疑で逮捕されました。 
Aさんが逮捕されたことをニュースで知ったAさんの妻は、弁護士に相談して初回接見に行ってもらうことにしました。 
(フィクションです。)

業務妨害罪

業務妨害罪に関しては、刑法第233条234条(出典/e-GOV法令検索)に規定されています。
まず第233条では「偽計業務妨害罪」が、そして第234条では「威力業務妨害罪」が規定されているのですが、「他人の業務を妨害する」という点に関しては「偽計業務妨害罪」も「威力業務妨害罪」も同じです。
それでは、「偽計業務妨害罪」と「威力業務妨害罪」は、何が違うのでしょうか?
それは、業務妨害をする方法(手段)です。
偽計業務妨害罪が、虚偽の風説を流布したり偽計を用いて業務を妨害するのに対して、威力業務妨害罪は、威力を用いて業務を妨害することによって成立します。

威力業務妨害罪

それでは「威力業務妨害罪」についてよく見ていきましょう。
刑法第234条には「威力を用いて人の業務を妨害(以下省略)」と威力業務妨害罪について規定されています。
ここでいう「威力」とは、人の意思を制圧するに足りる一切の勢力です。
代表的なのは暴行や脅迫行為でしょうが、物を壊したり、隠したりする行為や、大勢で詰めかける行為、騒ぎを起こす行為なども威力業務妨害罪でいうところの威力に当たり、今回のように線路内に立ち入るという行為も、威力業務妨害罪でいうところの「威力」に該当します。

威力業務妨害罪の罰則

威力業務妨害罪の法定刑は「3年以下の懲役又は50万円以下の罰金」です。

まずは弁護士に相談を

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、痴漢事件を含む豊富な刑事弁護の経験がある法律事務所です。
逮捕などの身体拘束からの解放や示談成立による不起訴処分を獲得している実績が多数あります。
なるべく早い段階で一度、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所へご相談ください。
逮捕された方への弁護士の派遣、無料法律相談のご予約は0120ー631ー881にて受け付けております。

【事例解説】痴漢後に電車から線路に逃走し現行犯逮捕(前編)

2024-07-22

痴漢をして線路に逃走した後に不同意わいせつと威力業務妨害の容疑で逮捕された事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。 

逮捕とは

事例 

東京都在住の会社員のAさんは、通勤時の混雑した電車内で前に立っていた女性のスカート内に手を入れてお尻を触る等の痴漢行為をしました。 
次の駅についた際に、女性に手をつかまれて声を上げられたため、Aさんは電車のドアが開いたタイミングで逃走しました。 
周囲の乗客の数名にAさんは追いかけられたため、逃げ切るために線路内に逃走しました。
最終的に、Aさんは駅員と警察に取り押さえられ、不同意わいせつ威力業務妨害の容疑で逮捕されました。 
Aさんが逮捕されたことをニュースで知ったAさんの妻は、弁護士に相談して初回接見に行ってもらうことにしました。 
(フィクションです。)

痴漢は何罪が成立する? 

今回の事例は、通勤時に電車内でAさんが女性のスカート内に手を入れてお尻を直接触るという痴漢行為をしたというケースですが、このような痴漢行為は各都道府県が定める迷惑行為防止条例違反または、不同意わいせつ罪になる可能性があると考えられます。

まず、迷惑行為防止条例違反とは、各都道府県が制定する迷惑行為防止条例に違反する罪で、東京都の迷惑防止条例(正式名称:公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例)では、正当な理由なく、人を著しく羞恥させたり、不安を覚えさせるような態様で、「公共の場所又は公共の乗物において、衣服その他の身に着ける物の上から又は直接に人の身体に触れる」というような痴漢行為が処罰されます。

次に、不同意わいせつ罪とは、刑法176条(出典/e-GOV法令検索)に定められており、同176条所定の事由により、「同意しない意思を形成、表明し若しくは全うすることが困難な状態にさせ又はその状態にあることに乗じて、わいせつな行為をした」という犯罪です。また、その刑罰として「六月以上十年以下の拘禁刑」が定められています。

今回の事件は被害者のスカート内に手を入れてお尻を直接触るという痴漢行為であり、軽微な痴漢とは言えないため、不同意わいせつが成立する可能性が高いでしょう。 

(次回は、威力業務妨害について解説します。)

まずは弁護士に相談を

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、痴漢事件を含む豊富な刑事弁護の経験がある法律事務所です。
逮捕などの身体拘束からの解放や示談成立による不起訴処分を獲得している実績が多数あります。
なるべく早い段階で一度、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所へご相談ください。
逮捕された方への弁護士の派遣、無料法律相談のご予約は0120ー631ー881にて受け付けております。

【事例解説】飲食店の女性への痴漢行為で逮捕

2024-07-06

飲食店の女性への痴漢行為で逮捕された事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

痴漢

 

【事例】

愛知県在住のAさんは、仕事終わりに同僚数名と、ホステスに行くことになりました。
店に着き、お酒を飲み進めたところ、すっかり気が大きくなってしまったAさんは、ホステスの女性従業員Vさんに執拗にボディータッチをするようになりました。
最初は、Vさんも軽くあしらう程度でしたが、だんだんとエスカレートするAさんをみて、Vさんは強く嫌がりました。Aさんの同僚もAさんを静止しようとしましたが、Aさんの行為は止まらなかったため、Vさんは隙を見て警察に通報しました。そこで、Aさんは警察署に連行されることになりました。
(フィクションです)

【酒に酔った状態での痴漢行為が何罪に問われるか】

お酒を飲みすぎた状態で理性を失い痴漢行為をしてしまうと、刑事事件に発展し前科が付いてしまう可能性もあり、一度の過ちで人生を棒に振りまねません。
今回の事例は、そのように飲み会で飲みすぎたAさんが店員のVさんのお尻を服の上から軽く手で触るという痴漢行為をしたというケースですが、このような痴漢行為は各都道府県が定める迷惑行為防止条例違反または、不同意わいせつ罪になる可能性があると考えられます。
まず、迷惑行為防止条例違反とは、各都道府県が制定する迷惑行為防止条例に違反する罪で、愛知県迷惑行為防止条例2条の2は卑わいな行為の禁止を定めています。またこれに違反した場合の刑罰として、同15条1項により「一年以下の懲役又は百万円以下の罰金」が定められています。
次に、不同意わいせつ罪とは、刑法176条(出典/e-GOV法令検索)に定められており、同176条所定の事由により、「同意しない意思を形成、表明し若しくは全うすることが困難な状態にさせ又はその状態にあることに乗じて、わいせつな行為をした」という犯罪です。また、その刑罰として「六月以上十年以下の拘禁刑」が定められています。
このうち、いずれの罪で事件化するかは、認定される事実によって異なりますが、いずれの罪も刑罰として懲役が予定されているため、いち早く弁護士に依頼して、今後の対応を考えることをおすすめします。

【痴漢で前科が付くことを回避するには】

今回の事例において、Aさんは逮捕された訳ではありませんが、後日逮捕される可能性もあるため、早期段階において弁護士を事件に介入させることをお勧めします。
もしも逮捕に至った場合、まずは早期の身体解放を目指します。逮捕は、最長72時間の時間制限があり、その後に検察官が行う勾留請求によって裁判所が勾留決定を出せば、10日間から20日間も身体拘束が続くことになるため、もしも拘束された場合には日常生活に大きな支障が出る可能性が高いです。そこで、これを阻止するために、弁護士は、検察官や裁判官と交渉し、逮捕後の勾留を阻止するための主張を行う、勾留決定に対して準抗告を行うなど、釈放に向けた働きかけを行います。
また、その後は、被害者との間での示談交渉を行い、宥恕条項つきの示談締結を目指します
早期に被害者との示談を成立することができれば、検察官による不起訴処分や裁判を経ても執行猶予判決を受ける可能性を高めうるといえます。
また、起訴され正式裁判となった場合であっても、被害者の方との示談が成立した場合はその事実を裁判所に主張し、これに加えて、被害弁償が済んでいること等を主張して、執行猶予判決の獲得を目指し、職を追われるリスクを少しでも軽減できるように努めます。
刑事処分の軽減のためには、迅速かつ適切な弁護活動が不可欠ですので、お困りの場合は速やかに刑事事件に強い弁護士にご相談ください

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、不同意わいせつ事件を含む刑事事件に強い法律事務所です。
経験豊富な弁護士が弁護活動を行うことで、早期に身体拘束から解放されたり、示談による不起訴処分を獲得したりすることができる可能性が高まります。
ぜひ一度、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所へご相談ください。
逮捕された方への弁護士の派遣、無料法律相談のご予約は0120ー631ー881にて受け付けております。

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