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痴漢事件の示談交渉について

2020-02-18

今回は、痴漢事件を起こしてしまった場合に有効な示談交渉について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします。

~ケース~

Aさんは、東京都日野市内を走る電車内において、女性Vの太ももを触るなどしたところ、Vに腕を掴まれてしまい、警視庁日野警察署に引き渡されました。
警察では、「少なくとも2、3日泊ってもらう」と言われ、困り果てています。
どうすればよいのでしょうか。(フィクションです)

~「痴漢罪」という罪名の犯罪はない~

唐突ですが、いわゆる「痴漢」をするとどのような犯罪が成立するのでしょうか。
ちなみに、「痴漢罪」という罪名の犯罪が成立することはありませんし、「痴漢罪」を法定する法令もありません。
もちろん、いわゆる「痴漢」行為を行うと、処罰の対象となりえます。
どのような犯罪が成立し得るのでしょうか。

(犯行を行った場所の自治体の制定する迷惑防止条例違反の罪)
ケースの場合はおそらくこのパターンでしょう。
Aさんが犯行を行ったのは東京都日野市内なので、東京都が制定する迷惑防止条例を参照する必要があります。
以下、関係する条文を引用します。

東京都迷惑防止条例
第5条 何人も、正当な理由なく、人を著しく羞恥させ、又は人に不安を覚えさせるような行為であつて、次に掲げるものをしてはならない。
(1) 公共の場所又は公共の乗物において、衣服その他の身に着ける物の上から又は直接に人の身体に触れること。

Aさんの行為は、東京都迷惑防止条例第5条第1項1号に違反するものと考えられます。
上記に違反し、有罪判決を受ける場合は、1年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処せられます。

(強制わいせつ罪)
痴漢行為の態様が悪質だと、迷惑防止条例違反の罪ではなく、「強制わいせつ罪」の嫌疑をかけられる場合があります。
強制わいせつ罪の法定刑は、迷惑防止条例違反の罪よりはるかに重く、6月以上10年以下の懲役となっています(刑法第176条)。

(暴行罪)
稀に暴行罪の嫌疑をかけられる場合もあります。
殆どの場合は、上記の2つで対応できますが、痴漢の態様や、県境の事件でどこの自治体の条例を適用すべきか判然としない場合などにおいて、例外的に、暴行罪が適用される場合があります。
暴行罪の法定刑は、2年以下の懲役若しくは30万円以下の罰金又は拘留若しくは科料となっています。

~Aさんに必要な弁護活動~

Aさんには、①早く外に出られるようにすること、②被害者と示談をすること、③より軽い処分の獲得に向けた弁護活動が必要です。
そのためには、Vと示談をすることが大変重要になります。

「示談」とは、加害者と被害者との間でなされる、事件解決に向けた民事上の合意をいいます。
通常、加害者から被害者に対し、示談金を支払う約束をし、示談書を作成します。
加害者である被疑者本人でも示談交渉を行うことは可能ですが、ケースのAさんは留置場の外に出られないので、Vと交渉することができません。
また、在宅事件として進行している場合であっても、「被害者と接触し、罪証隠滅行為をしている」などと判断されると、逮捕されてしまうリスクを高めることになります。
そもそも被害者とは会ってもらえないかもしれません。

そこで、弁護士を被害者との間に立たせることにより、上記の問題をクリアすることができます(ただし、被害者の意思が固ければ、弁護士であっても面会してもらえない可能性があります)。

被害者が、Aさんを許す旨の条項(「宥恕条項」といいます)を入れてくれたり、被害届、告訴状を取り下げてくれると、よりAさんにとって有利に事件を解決できる可能性が高まります。

まずは、接見にやってきた弁護士からアドバイスを受け、事件解決を目指していきましょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門とする法律事務所です。
ご家族が痴漢事件を起こしてしまい、お困りの方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

初犯の痴漢事件で不起訴処分を目指す

2020-02-13

今回は、痴漢の疑いで逮捕されてしまった場合の弁護活動について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします。

~ケース~

Aさんは、鶴見線の車内において、目の前にいた女性Vの臀部を着衣越しに触ってしまいました。
Aさんは、犯行に気付いたVや目撃者に腕を掴まれ、鉄道警察隊に引き渡されてしまいました。
現在、警察署で取調べを受けており、警察官からは、「2~3日以上泊ってもらうことになるだろう」と告げられました。(フィクションです)

~痴漢事件の弁護活動~

電車内で痴漢事件を起こすと、多くの場合、犯行を行った場所の自治体が制定する迷惑行為防止条例違反の嫌疑をかけられることになります。
痴漢行為の態様が悪質な場合(胸部や陰部を直接弄ぶなど)は、迷惑行為防止条例違反の疑いではなく、強制わいせつ罪(刑法第176条)の疑いをかけられる場合もあります。

(ケースの場合はどうするべきか)
まずは、なるべく早期に弁護士を依頼することをおすすめします。
逮捕直後にAさんが頼める弁護士には、①当番弁護士、②私選弁護人といった種類があります。
当番弁護士は、逮捕された場合に、無料で1回だけ、接見にやってくる弁護士です。
当番弁護士からは、今後の手続の流れ、処分の見込みを聞くことができます。
ただし、2回目以降の接見、身柄解放活動を行うことはできません(当番弁護士を私選弁護人として選任した場合はこの限りではありません)

私選弁護人は、被疑者サイドで弁護士費用を負担し選任する弁護士です。
通常、接見はもちろん、身柄解放活動不起訴処分を目指した活動を外で行ってもらうことができます。

国選弁護人という制度もありますが、ケースの段階では付けられません。
Aさんが勾留された場合において、資力要件を満たしている場合に、Aさんの請求により、はじめて国により付けられることになります。

いずれの種類の弁護士にも、メリット・デメリットがあります。
自身の経済的状況を踏まえながら、どの弁護人を選ぶかを決めると良いでしょう。

(なるべく早く留置場の外に出るために)
ケースの段階ではわかりませんが、警察官が「2~3日以上泊ってもらうことになるだろう」と言っていることから、留置される可能性が高いのではないでしょうか。
逮捕後、留置されると、逮捕時から48時間以内にAさんを検察へ送致しなければなりません。

送致を受けた検察官は、身柄を受け取ったときから24時間以内、かつ、逮捕時から72時間以内に、Aさんの勾留を請求するか、Aさんを釈放するか、あるいは裁判にかけるかを決めなければなりません。

一旦勾留されてしまうと、10日間留置場や拘置所から出られなくなります。
また、勾留が延長されると、最長10日間、身体拘束の期間が延びることになります。

できるだけ、勾留が付くことは回避しなければなりません。
そのために、なるべく早い段階で弁護士を依頼する必要があります。
勾留決定までに、弁護活動を尽くすことにより、勾留が付くことを回避できる場合もあります。
勾留されてしまった場合でも、「準抗告」や「勾留取消請求」などの制度により、勾留の取消を求めて活動することが可能です。

(不起訴処分を目指す)
検察官は、捜査の最終段階において、Aさんを裁判にかけるか否かを決めなければなりません。
検察官は、Aさんの反省の態度や、犯罪後の情況などを考慮し、裁量によって、不起訴処分を行うことができます。
被害者と示談を成立させ、謝罪し、生じさせた損害を賠償することにより、不起訴処分を獲得できる可能性が高まります。
初犯であれば、不起訴処分を獲得できる見込みが十分あると言えるでしょう。

まずは、弁護士と相談し、有利な事件解決を目指して行動していきましょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門とする法律事務所です。
ご家族が痴漢事件を起こしてしまい、お困りの方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

痴漢(強制わいせつ罪)で逮捕・供述の信用性を争い無罪主張

2020-02-08

痴漢(強制わいせつ罪)で逮捕されたものの,被害者の供述の信用性を争い無罪主張をするケースについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします。

~事例~

埼玉県和光市に住むAは、通勤ラッシュ時の電車内において、近くにいたV女(18歳)の下着の中に手を入れわいせつな行為を行ったとして、埼玉県朝霞警察署の警察官は,Aを強制わいせつの疑いで逮捕した。
なお、Aは一貫して上記犯行を否認している。
Aの家族は,痴漢事件に強いと評判の弁護士に相談することにした(本件は事実をもとにしたフィクションです。)。

~痴漢行為における強制わいせつ(刑法犯)と迷惑防止条例違反の区別~

本件では、Aは強制わいせつ罪で逮捕されていますが、各都道県が定めるいわゆる「迷惑防止条例」が痴漢行為の処罰を定めていることから、条例によって逮捕等されるのではないかと思う方も多いかもしれません。
では、痴漢行為が強制わいせつ罪に当たるか、迷惑防止条例違反にとどまるかはどのように判断されているのでしょうか。
この点、強制わいせつ罪を規定する刑法176条前段は、「13歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いてわいせつな行為をした者は、6月以上10年以下の懲役に処する」ものとしています。
つまり、強制わいせつ罪に該当するためには、「わいせつな行為」を「暴行又は脅迫」を手段として行う必要があるのです。
しかし、例えば着衣の上から被害者の身体に触れるような行為は、「暴行又は脅迫」に該当するとは言い難く、また「わいせつ行為」とまでもいえないと考えられています。
したがって、上記のような行為にとどまるのであれば迷惑防止条例違反となるのが通常だと思われます。
これに対し、直接に乳房や陰部等を触る行為は「わいせつな行為」であることは明らかであり、被害者の意思に反していれば「暴行又は脅迫」の要件も実務上は比較的緩やかに認められる傾向にあるといわれています。
本件では、AはV女の下着の中にまで手を入れており、陰部に触れていると考えられるため、迷惑防止条例違反ではなく刑法犯(強制わいせつ罪)として逮捕されているのです。

~被害者の供述の信用性を争う~

本件では、AはVに対する痴漢行為を逮捕後も一貫して否認しています。
そして、痴漢事件においては、物的証拠がなく被害者の供述のみが主要な証拠であることも少なくなく、その場合裁判等において被害者の供述の信用性が最も重要な争点になると考えられます。
刑事法学において、供述証拠は「知覚→記憶→叙述→表現」という各過程を辿るため裁判所の事実認定を誤らせる危険性のある証拠として位置付けられています。
だからこそ、刑事訴訟法では、この各過程に誤りがないか等を吟味することのできない伝聞証拠(いわゆる又聞き)は原則として証拠とすることができないとされています(刑訴法320条1項参照)。
例えば、供述証拠における人間の記憶の面に着目するなら、心理学などの分野において人間の記憶というものがいかに簡単に外的・内的な影響によって変容してしまうかという研究には枚挙に暇がありません。
したがって、弁護士としては、法律学のみならず他分野の知識も援用しつつ、供述証拠の危険性を正しく認識し、その信用性を慎重に吟味する必要があるといえます。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は,強制わいせつ罪を含む痴漢事件などの刑事事件を専門に扱っている法律事務所です。
強制わいせつ事件で逮捕された方のご家族等は,弊所フリーダイヤル(0120-631-881)にまずはお電話ください。
痴漢冤罪事件における無罪主張などに関して、刑事専門の弁護士がご相談を承ります。

夜行バスの中で女性に接吻し、逮捕

2020-02-03

今回は、夜行バスの中で女性に接吻し、逮捕されてしまった場合の弁護活動について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします。

~ケース~

Aさんは夜行バスに乗り、千葉県から東京都に向かっていました。
千葉県内の高速道路を走っている際、同じバスに乗っていた女性Vに対して劣情を催し、睡眠中のVに接吻してしまいました。
Vは当初Aさんの犯行に気付かなかったのですが、接吻の態様が執拗だったので、Vが起きてしまった結果、犯行が発覚しました。
Vは運転手に頼んでバスを停車させ、警察を呼びました。
Aさんは、千葉県柏警察署準強制わいせつ罪の疑いで逮捕されてしまいました。(フィクションです)

~準強制わいせつ罪について解説~

人の心神喪失若しくは抗拒不能に乗じ、又は心神を喪失させ、若しくは抗拒不能にさせて、わいせつな行為を行う犯罪です(刑法第178条1項)。

「心神喪失」とは、意識喪失(睡眠・泥酔など)、高度の精神障害などによって、性的行為につき正常な判断ができない状態にあることをいいます。
同意のない接吻は「わいせつな行為」に該当する可能性が高いと思われます(広島高等裁判所高松支部昭和27年9月24日判決)。
以上を前提にケースを検討すると、Aさんは、Vが睡眠している、すなわち、心神喪失状態にあるのに乗じて、Vに接吻し、もってわいせつな行為をしたものと評価される可能性が高いと思われます。

準強制わいせつ罪の法定刑は、強制わいせつ罪と同じく、6月以上10年以下の懲役となっています。
バスにおける痴漢行為としては、かなり重い犯罪の嫌疑をかけられることになります。
したがって、より早期に弁護士に依頼し、事件解決を目指す必要性が高い事件ということができます。

~Aさんに必要な弁護活動~

逮捕され、勾留されると、最長23日間もの間身体拘束を受けることになります。
まずは、勾留されることを回避しなければなりません。
勾留する場合は、Aさんに罪証隠滅、逃亡のおそれが認められる必要があります。
Aさんに定まった住居、職があり、信頼できる身元引受人を用意できる場合であって、Vとも特に面識がなく、住居もそれぞれ離れている、などといった事情があれば、Aさんにとって有利です。
検察官や裁判官が勾留の要件を満たさないと考えた場合は、勾留されずに釈放されます。

弁護士は、検察官や裁判官に対し、勾留の要件を満たさない旨を主張し、勾留の回避に努めます。

また、Vと示談を成立させる必要もあります。
AさんがVの身元を知らない場合、警察や検察官を通じてVの情報を得た上で、示談交渉に着手することができます。
在宅事件に移行すれば、Aさん自身でも示談交渉を行うことができますが、そもそも面会してもらえない可能性がありますし、つきまといなど他の犯罪を犯しているなどと判断されると、その犯罪により逮捕されるリスクもあります。
刑事事件において示談交渉を行う場合は、被害者との間に弁護士を立てるのがベターでしょう。

もし起訴されてしまう場合、準強制わいせつ罪の法定刑に「罰金刑」が予定されていないので、書面のみで裁判を行う「略式手続」をとることができません。
この場合は懲役刑の求刑がなされることを前提に、公開の法廷で裁判を受けなければなりません。
このような事態をなるべく避けるために不起訴処分を獲得することが望ましいのですが、起訴されてしまった場合は、執行猶予付判決の獲得を目指すことになります。
有罪判決を受け、執行猶予が付かない場合、必ず実刑判決となりますので、刑務所に行かなければなりません。
Aさんが初犯であり、判決までに示談が成立すれば、執行猶予が付く可能性が十分あります。

なるべく早期に弁護士を依頼し、より有利な事件解決を目指していきましょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門とする法律事務所です。
ご家族が準強制わいせつの疑いで逮捕されてしまった方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

痴漢事件で弁護士を依頼

2020-01-29

今回は、痴漢事件を起こしてしまった場合に依頼できる弁護士について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします。

~ケース~

Aさんは、電車内において、女性Vの腰に触れた疑いで、大阪府岸和田警察署に現行犯逮捕されてしまいました。
大阪府迷惑行為防止条例違反の疑いで捜査する、と告げられています。
Aさんは、自身の欲を満たすために痴漢行為に及んでしまったことを深く反省していますが、勤務先や家族のことを考えると、有利な事件解決を目指したいと考えています。
弁護士はどのように呼べばよいのでしょうか。(フィクションです)

~逮捕後に行われる手続を紹介~

弁護士を呼べるタイミングや、呼ぶ方法は複数あります。
まずは、刑事手続の概略を確認していきましょう。

(警察段階)
警察が被疑者を逮捕し、留置の必要性を認めた場合は、逮捕時から48時間以内に身柄を検察へ送致します。

(検察段階)
検察では、被疑者の身柄を受け取ったときから24時間以内、かつ、逮捕時から72時間以内に、被疑者の勾留を請求するか、被疑者を釈放するか、あるいは起訴するかを決定します。

(勾留請求後)
検察官が勾留請求を行うと、「勾留質問」という手続が行われます。
裁判官が被疑者の言い分を聞き、勾留の要件を満たしているか否かを判断するために行われます。
この時の裁判官は、スーツ姿などの一般的な服装です。
また、公開の法廷で勾留質問が行われるわけでもありません。
したがって、注意しておかなければ、勾留質問を受けたことに気付かないこともあります。

(勾留決定後)
裁判官が勾留決定を出すと、10日間勾留されます。
さらに「やむを得ない事由」があると認められると、最長10日間、勾留が延長されます。

(起訴・不起訴処分)
検察官は、勾留の満期日までに、被疑者を起訴するか、あるいは不起訴とするかを決めなければなりません。
処分を保留し、被疑者を釈放した後、改めて処分を決定する場合もあります。

~捜査段階も非常に重要~

以上みてきたように、一旦勾留されると、非常に身体拘束が長引きます。
その間、当然に勤務先へは出勤できませんし、家族にも多大な心配をかけることになります。
反対に、適切な弁護活動によって、勾留を阻止、あるいは、一旦なされた勾留決定を覆すことにより、釈放される場合もあります。
早期の身柄解放を実現できれば、勤務先をクビにならずにすむかもしれません。
また、Aさん自身の身体的・精神的な負担も軽くなります。

「弁護士は起訴されてから付ければよい」、「早い段階で選任するとお金がかかる」というように考える方もおられるかもしれませんが、有利な事件解決を目指すためには、なるべく早い段階で弁護士を選任することを強くおすすめします。

~Aさんが依頼できる弁護士~

(当番弁護士)
逮捕されてしまった場合に、1回だけ、無料で接見をしてもらえる弁護士です。
逮捕後、警察官や検察官、勾留質問時の裁判官に当番弁護士を依頼すれば呼んでもらえます。
また、Aさんの家族も呼ぶことができます。
接見費用は無料ですが、2回目以降の接見、その他の弁護活動を行うことはできません。

(国選弁護人)
勾留決定が出ている場合において、被疑者が貧困その他の事由により弁護人を選任することができないとき、被疑者の請求により国が付する弁護士です。
原則として無料ですが、執行猶予付判決を獲得し、再就職の目途が立っている場合などにおいては、有料となる場合もあります。
デメリットとしては、上記の通り、一定以上資産があると選任できないという点が挙げられます。
また、勾留決定後に初めて選任できることから、勾留を阻止する活動を行ってもらうことはできません。

(私選弁護人)
国ではなく、Aさんの側で弁護士費用を負担し、選任する弁護士です。
有する権限は国選弁護人と変わりませんが、逮捕前、勾留決定前であっても選任できるので、あらかじめ被害者と示談をするなど、①事件化しないように働きかける活動、②逮捕を防ぐ活動、③勾留を阻止する活動を行うことが可能です。
また弁護士も、事件解決を見越した弁護士費用を提示するので、熱心に活動してもらえることが期待できます。

上記のメリット、デメリットを踏まえながら、自身にあった弁護人を選任しましょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門とする法律事務所です。
ご家族が痴漢事件を起こしてしまい、お困りの方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

身に覚えのない痴漢事件の弁護活動

2020-01-24

今回は、痴漢冤罪事件における取調べの対応方法につき、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします。

~ケース~

Aさんは、電車内で痴漢をした疑いで大阪府鉄道警察隊現行犯逮捕された後、現在も勾留されています。
Aさんは取調べで犯行を否認していますが、取調べにあたる警察官は「略式手続ですぐに終わる事件だ。実際に略式にするかは検事次第だが、これに応じればすぐに出られる。否認で頑張るのもつらいぞ」などと、しきりに痴漢行為を行ったことを認めさせようとしています。
取調官がAさんの言い分を聞いてくれない場合はどうすればよいのでしょうか。
また、略式手続とはいったい何でしょうか。(フィクションです)

~痴漢冤罪について~

都市部の電車内は、通勤・通学ラッシュ時間帯、大変に混みあうので、他人と体が接触、密着しがちになります。
このような状況で、誰かに触られたと勘違いされることにより、痴漢の犯人として検挙されてしまうケースがあります。
また、確かに誰かが痴漢行為を行ったが、真犯人は満員電車の人ごみに紛れ、犯人ではない方が痴漢の被疑者として検挙される場合も考えられます。
いずれも痴漢冤罪の典型例ですが、やっていない犯罪の疑いで逮捕・勾留され、有罪判決を受けることなどは絶対にあってはなりません。
また、真犯人は犯行後、逃亡できてしまう、という点でも痴漢冤罪は許容しがたいといえます。

~取調べではどう対応するか?~

取調べでは、Aさんが供述した内容をまとめた調書が作成されます。
Aさんが供述した内容を、警察官や検察官がまとめ、録取して文書化する場合(供述調書)、Aさんが自ら供述内容を記載する場合(供述書)があります。
これらの文書は裁判で事実を認定する証拠となりえます。

供述調書の作成過程には、かねてから問題視されている点があります。
それは、Aさんが供述した内容が文書化されるまでに、捜査官の思考というフィルターが介在している点です。
Aさんが供述した通りに調書が作成されない場合があり、全く供述していないことや、供述したことと微妙に意味合いの異なる事項が記載される場合もあります。
供述調書は、署名押印をする前に、これを閲覧し、又は、読み聞かせてもらい、誤った点がないかを判断する機会があります。
誤った点があれば、取調官にその旨を必ず伝えましょう。
修正に応じてくれない場合は、署名押印を拒否してもかまいません。

~取調官がAさんの供述を聞いてくれない点~

捜査機関の考える犯行のストーリーを、被疑者に一方的に押し付ける態様の取調べは適正とはいえません。
疲弊した被疑者がこれに迎合してしまうと、冤罪事件で有罪判決を受ける可能性がより高まることになります。
あまりにAさんの言い分を聞いてくれない場合には、弁護人から捜査機関へ抗議をすることも考えられますし、また、黙秘してしまうことも一つの選択肢といえるでしょう。

~略式手続とは~

被疑者の同意を得て、検察官の請求する証拠のみにより、非公開で事実の認定を行い、略式命令(100万円以下の罰金又は科料)を言い渡す手続です。
必ず有罪判決を受けることになる、というデメリットがありますが、略式手続に同意すれば、略式命令が出るとともに、身柄を解放されます。
言い渡された罰金や科料を納付すれば、手続は終了です。

ただし、略式手続には、他にも重大なデメリットがあります。
それは、Aさんの言い分を裁判官に訴えることができず、また、検察官の主張を争うこともできない、という点です。
冤罪であっても、有罪判決を受けてしまうことになるため、無実の罪で前科をつけることになってしまいます。
冤罪であると主張している場合においては、略式手続に同意するか否かについて、十分弁護士と相談する必要があるでしょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門とする法律事務所であり、痴漢事件の解決実績も豊富です。
ご家族が痴漢の疑いで逮捕されてしまった方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

痴漢で実名報道する基準とは?

2020-01-19

痴漢で実名報道する基準について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の弁護士が解説します。

~事例~

兵庫県宝塚市に住む会社員のAさん(38歳)は、通勤電車内で痴漢をしたとして、兵庫県宝塚警察署の警察官に兵庫県迷惑防止条例違反で逮捕されました。実は、Aさんは、以前から同じ電車内で痴漢を繰り返しており警察官から目をつけられていました。Aさんは、実名報道されたら会社に痴漢したことがばれてクビになり、ネットに名前が載って今後の社会活動に影響が出ることをひどくおそれています。そこで、Aさんは接見に来た弁護士に実名報道を避けるることができないか相談しました。
(フィクションです。)

~痴漢について~

「痴漢」は,各都道府県の迷惑行為防止条例(各都道府県によって名称は異なる,以下「条例」といいます)違反に問われることが多いかと思います。
罰則は「6月以下の懲役又は50万円以下の罰金」、あるいは常習性が認められる場合は「1年以下の懲役又は100万円以下の罰金」とされていることが多いかと思います。
初犯の場合、被害者と示談が成立すれば不起訴となる可能性が高いでしょう。示談が成立しない場合は略式起訴されることが多く、その場合の刑罰は罰金刑です。罰金額は20万円から30万円が相場です(ただし、繰り返しますが初犯の場合です)。

また、痴漢の態様によっては刑法の強制わいせつ罪に問われることもあります。
場所を問わず(つまり、電車内か否かを問わず)、同罪に問われる可能性があります。
ここで、条例と強制わいせつ罪がどう区別して適用されるかですが、性的侵害度の高い場合はより強制わいせつ罪が適用されると考えましょう。
つまり、スカート内に手を入れ臀部を揉む程度であれば条例違反の可能性が高いですが、それより一歩進んで下着の中に手を入れ臀部を揉む行為、陰部を揉む行為は強制わいせつ罪に問われる可能性もあります。
強制わいせつ罪の法定刑は「6月以上10年以下の懲役」です。
初犯の場合、被害者と示談が成立すれば不起訴となる可能性が高いでしょう。示談が成立しない場合は起訴され有罪となれば、強制わいせつ罪は罰金刑がないですから懲役刑を宣告されます。懲役は1年から2年が相場です。

~実名報道の基準について~

ところで、痴漢で逮捕されると、実名報道されることを気にされる方も多いかと思われます。
当然マスコミは警察から情報を入手するわけですが、警察が情報を公表する明確な基準というものはありません。
明確な基準がないということは、報道されることもあればされないこともある、というわけです(世の中のほとんどの事件は報道されていないと思います)。

しかし、普段のニュースなどをみていると、そこから一定の基準を見ることはできます。
まずは、

事件として社会的耳目の高いもの

です。たとえば、殺人、強盗、放火、詐欺(特に特殊詐欺)、児童・高齢者虐待、危険度の高い交通事故、あおり運転、ながら運転など、犯罪それ自体が社会の耳目を集めている事件です。
殺人、強盗、放火などは時代が変わろうとも社会の耳目を集めている事件であることは間違いありませんが、児童・高齢者虐待、危険度の高い交通事故、あおり運転、ながら運転などは近年、社会の耳目を集めている事件といえます。このように、社会の耳目を集めているかどうかは時代の変遷とともに変わるものです。
では、痴漢はどうでしょうか?
この点、痴漢はどちらかといえば報道されにくい部類に属するのではないかと思います。
しかし、事件自体に何か特徴的な点がある場合は別です。

次に、

事件を起こした人の社会的地位・職業・年齢

です。

政治家、芸能人、アスリート、会社経営者、公務員などは報道されやすいでしょう。また、社会的に耳目の集めやすい事件ともいえそうです。
他方で未成年者は実名を伏せた上で報道されることもあります。

実美報道を避けたい場合は、はやめに警察などに働きかける必要があります。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、痴漢をはじめとする窃盗罪などの刑事事件・少年事件専門の法律事務所です。刑事事件・少年事件でお困りの方は,まずは0120-631-881までお気軽にお電話ください。無料法律相談初回接見サービスを24時間体制で受け付けております。

痴漢冤罪事件

2020-01-14

痴漢冤罪事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします。

~今回のケース~

京都府城陽市に在住のAさん(48歳)は、ある日、買い物のために城陽市の商業施設に行きました。
Aさんは買い物をしていたところ、通りすがりに女子中学生のVさん(14歳)の身体にぶつかってしまいました。
それを見た巡回中の保安員は、AさんがVさんに痴漢をしたと思い、Aさんを捕まえ、警察に通報しました。
Aさんは京都府城陽警察署で取調べを受けることになりましたが、また連絡すると言われ、その日は家に帰ることが出来ました。
Aさんは自分が痴漢をしたつもりがないにもかかわらず、痴漢の罪を認めるのは納得がいかないので、次の取調べの前に、痴漢事件に強い弁護士に相談することにしました。
(これはフィクションです。)

~問題となる条文~

〇迷惑防止条例違反
痴漢行為は、各都道府県のいわゆる「迷惑防止条例」に規定がされています。
ただし、都道府県によって条文が異なるので、規制内容や科される刑罰が変わってくる可能性がある点には注意が必要です。

例えば、京都府の迷惑行為防止条例では、「公共の場所又は公共の乗物において、他人を著しく羞恥させ、又は他人に不安若しくは嫌悪を覚えさせるような方法で、他人の身体の一部に触ること(着衣の上から触ることを含む。)」をした人は、起訴されて有罪が確定すると、「6月以上の懲役又は50万円以下の罰金」が科されます。

~冤罪事件への弁護士の対応~

冤罪」というのは、「無実の人が罪に問われ、被疑者として逮捕されたり、裁判で有罪の判決を受けたりして犯罪者として扱われてしまうこと」をいいます。

冤罪の多くは、捜査機関により虚偽の自白が取られてしまうことが要因となっています。
自白をしてしまうと、その自白が虚偽のものだと認めてもらうのは極めて困難です。
そこで虚偽の自白をして冤罪になってしまう前に、Aさんのように痴漢事件に強い弁護士に一度相談することをおすすめします。

冤罪になる可能性のある事件についての知識と経験が豊富な弁護士は次のようなことをすることができます。

①取調べについての適切なアドバイス
弁護士は、事件について状況を整理した上で、捜査機関の取調べをどのように受ければよいかについて伝えることが可能です。
黙秘を貫くべきか、事実を伝えるべきかなどの判断を専門家の目から見て判断します。

②不当な取調べを阻止する
虚偽の自白が行われる要因として、朝から夜まで行われる取調べや捜査機関の脅迫的な取調べによって精神状態が不安定になることが挙げられます。
このような取調べが行われたときに、弁護士を呼ぶと、弁護士から捜査機関に対して取調べに対する抗議文書を送ることが出来ます。

③依頼者に有利な証拠を集める
弁護士はアリバイ証拠を集めることによって、依頼者が無罪であることを主張することが可能です。
一般の人では、入手が困難な証拠でも、法律の専門家である弁護士なら入手可能な場合もあります。

弁護士に相談することで、冤罪事件だと認められ、無罪を得る可能性が高まるでしょう。
1人で抱え込もうとせず、一度弁護士に相談することをおすすめします。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では刑事事件に強い弁護士が無料法律相談初回接見サービスをおこなっております。
無料法律相談や初回接見サービスの予約はフリーダイヤル0120-631-881にて24時間受け付けておりますので、京都府城陽市の痴漢冤罪事件など、刑事事件でお困りの方はお気軽にお問い合わせください。

痴漢事件の弁護活動

2020-01-10

今回は、痴漢事件を起こしてしまった場合に想定される弁護活動につき、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします。

~ケース~

福岡県筑紫野市に住むAさんは、満員の電車内において、目の前にいた女性Vの姿に劣情を催し、Vの腰を着衣越しに触るなどしてしまいました。
Aさんは、近くにいたWに上記行為を咎められ、Vとともに次の駅で降りました。
駆け付けた福岡県鉄道警察隊の警察官に痴漢をしたことを認めると、Aさんは迷惑行為防止条例違反の疑いで現行犯逮捕されてしまいました。
(フィクションです)

~ケースの場合に成立する犯罪~

各都道府県において制定されている迷惑行為防止条例(正確な名称は都道府県によって異なります)においては、「卑わいな行為」が禁止されており、電車内で痴漢をしてしまった場合、多くはこの「卑わいな行為」の禁止規定違反として検挙されることになるかと思われます。
また、あまり多くはないケースですが、痴漢行為の態様が陰部や女性の胸部を直接弄ぶなど、悪質である場合においては、上記の迷惑行為防止条例違反ではなく、強制わいせつ罪の嫌疑をかけられることもあります。

~逮捕された場合の手続~

強制わいせつ罪よりは軽い罪であるとはいえ、「卑わいの行為」の禁止規定違反行為も立派な犯罪です。
そのため、捜査段階で逮捕・勾留される場合があります。
どのような手続が進むのでしょうか。

~捜査手続~

Aさんのように現行犯逮捕されてしまった場合には、警察署に引致された後、犯罪事実の要旨、弁護人選任権について説明され、弁解を録取されます。
当番弁護士をこのタイミングで頼むこともできます。

取調べでは、犯行に至るまで何をしていたのか、なぜVを触ったのか、余罪の有無などについて厳しく尋ねられると思われます。

~検察への送致~
取調べ後、留置の必要が認められると、警察は逮捕時から48時間以内にAさんを検察へ送致します。
検察では、身柄を受け取った時から24時間以内、かつ、逮捕時から72時間以内にAさんの勾留を請求するか、Aさんを釈放するか、あるいは起訴するかを決定します。

~勾留の判断~
Aさんの勾留の可否は裁判官が判断します。
勾留請求を受けた裁判官が勾留決定を出すと、10日間勾留されます。
さらにやむを得ない事由があると認められると、さらに最長10日間勾留が延長されます。

~起訴又は不起訴が決まる段階~
検察官が、勾留の満期日までに、Aさんを起訴するか、あるいは不起訴にするかを決めることになります。
処分を保留してAさんを釈放し、在宅事件に移行した後、起訴又は不起訴が決められる場合もあります。

~Vとの示談交渉について~

痴漢事件においては、Aさんがなるべく早く外に出られるように働きかける「身柄解放活動」と、被害者と示談を成立させることが重要になります。

示談とは、事件解決に向け、加害者と被害者との間でなされる合意をいいます。
通常、被害者に生じさせてしまった損害を賠償する合意がなされます。
ケースの場合、Aさんは逮捕されてしまっているため、外で活動することができません。
そのため、逮捕中に示談交渉に着手する場合には、弁護士に依頼することになります。

(示談をするメリット)
示談が成立すれば、身体拘束を続ける必要がないと判断され、釈放される可能性が高まります。
また、捜査の最終段階において、検察官がAさんを不起訴処分とする可能性も高まります。
不起訴処分の獲得により、Aさんは裁判にかけられずに済むので、前科が付くことを回避することにもつながります。

示談の条件として、単に被害者に生じた損害を賠償する場合と、被害者に「被疑者の寛大な処分を望む」旨の文言などを盛り込んでもらう場合が考えられます(その他、被害届、告訴の取下げなどを合意する場合もあります)。
被害者が、加害者に対する重い処分を求めないとの意思を示している分、前者よりも、後者の方が、当然Aさんにとって有利な示談となります。
弁護士は、可能な限りAさんにとって有利な示談が成立するよう尽力します。

まずは接見にやってきた弁護士からアドバイスを受け、事件解決を目指していきましょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門とする法律事務所です。
ご家族が痴漢事件を起こし、逮捕されてしまった方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

卑わいな言動で逮捕

2020-01-04

卑わいな言動で逮捕

今回は、「卑わいな言動」について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします。

~ケース~

Aさんは、宮城県仙台市内の駅構内において、女性Vに声をかけ、女性の裸が描写された写真を示し、「写真の意味について解説してもらえませんか」などと告げました。
Vは恐怖にかられ、警察に通報しました。
Aさんは、間もなく駆け付けた鉄道警察隊により、宮城県迷惑行為防止条例違反の疑いで現行犯逮捕され、仙台中央警察署に連れて行かれることになりました。(フィクションです)。

~ケースでは何罪が成立するのか?~

宮城県迷惑行為防止条例違反の罪が成立する可能性が高いと思われます。
駅構内で痴漢や盗撮を行うと、迷惑行為防止条例違反の罪に問われることが多いですが、Aさんの行為は、性的な図画を女性に見せ、描写された内容について解説を求める、という変わった態様のものです。
そもそも盗撮ではありませんし、また、典型的な痴漢とも異なるように思われます。
それでも宮城県迷惑行為防止条例違反の罪に問われるのでしょうか。

宮城県迷惑行為防止条例第3条の2第1項4号を以下に抜粋します。

第三条の二 何人も、公共の場所又は公共の乗物において、人を著しく羞恥させ、又は人に不安を覚えさせるような次に掲げる行為をしてはならない。
一 省略
二 省略
三 省略
四 前三号に掲げるもののほか、卑わいな言動をすること。

4号の「卑わいな言動」を解釈することが、宮城県迷惑行為防止条例違反の罪の成否を決めるのに不可欠です。
「卑わいな言動」とは、「社会通念上、性的道義観念に反する下品でみだらな言語又は動作をいう」と解されています(最高裁判所第三小法廷平成20年11月10日決定)。

(Aさんの行為の検討)
日常生活において、見知らぬ者に性的な図画を示し、これに対する意見を求めたり、その内容を認識させた上でこれを説明させることは、破廉恥な言動であって、控えるべきこととされていると思われます。
このような社会通念が妥当している場合、ケースのような行動は「性的道義観念に反する下品でみだらな動作」と評価される可能性があります。
したがって、Aさんに宮城県迷惑行為防止条例違反の罪が成立する可能性は存在すると言わざるを得ません。

~Aさんに向けた弁護活動~

今回のケースはやや特殊なので、いくつかの選択肢があります。

(「卑わいな言動」に該当しないと主張する)
そもそも「卑わいな言動」とは言えない、と主張することが考えられます。
この主張が容れられれば、起訴された場合であっても、無罪判決を獲得できますし、検察官が不起訴処分を行うことによって、最初から裁判にならないことも考えられます。

Aさんは一瞬、性的な写真をVに見せ、感想を求めたにすぎません。
Vにしつこくつきまとい、感想を執拗に求めた、という場合には、卑わいな言動に該当する可能性がより高まりますが、Aさんの行為の態様を詳しく検討すると、「卑わいな言動」とまでは言えない、と評価できる余地があるかもしれません。

(身柄解放活動を行う)
Aさんは逮捕されています。
逮捕・勾留が続くと、捜査段階において最長23日もの間身体拘束を受けることになります。
勾留されたまま起訴されると、さらに勾留が長引きます。

長期間外に出られないでいると、勤務先を解雇されたり、学校を退学させられたり、留年するなどの不利益を被る可能性が飛躍的に高まります。
そのため、一刻も早く外に出ることを目指さなければなりません。

ケースの場合、
「Aさんの行為は卑わいな言動に該当しない」→「したがって、罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由がなく、勾留の理由がないから釈放すべきである」、
「Aさんには確かな住所があり、また勤務先・学校もある、被害者とも接触しないようにするし、それを監督する信頼できる身元引受人を用意できる」→「したがって、逃亡・罪証隠滅のおそれがないから釈放すべきである」
などと主張し、釈放を目指していくことになります。

~被害者と示談をする~

「卑わいな言動」に該当しないと主張する場合であっても、Vに迷惑をかけてしまったので示談金を支払い、謝罪をする、という活動も考えられます。
示談が成立すれば、当事者間で事件が解決したものと判断され、釈放される可能性が高まります。
また、検察官が不起訴処分を行う可能性も高まります。

接見にやってきた弁護士と十分打ち合わせ、事件解決を目指して活動しましょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門とする法律事務所です。
ご家族が宮城県迷惑行為防止条例違反の疑いで逮捕されてしまった方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
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