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痴漢事件を起こし後日取調べ
痴漢事件を起こし後日取調べ
痴漢事件で後日取調べが行われるケースについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
~ケース~
Aさんは、北海道札幌市を走る電車内において、かねてから目をつけていた女性Vに対し、ナンパのつもりで痴漢をしようと思い、Vの衣服の上から臀部を撫でるなどしました。
Vは怖かったので、声をあげたり、振り払うなどして抵抗しませんでした。
AさんはVの態度から好感触であると考え、Vのカバンに連絡先を書いたメモをこっそり入れました。
後日、Aさんの携帯電話に札幌中央警察署から連絡があり、出頭するよう求められました。(フィクションです)
~北海道で痴漢をすると何罪が成立するか?~
北海道迷惑行為防止条例違反の罪、又は強制わいせつ罪が成立する可能性が高いと思われます。
両者の違いは、犯行態様が「わいせつ」に至ったかどうかにより判断されます。
若干分かりにくいですが、衣服の上から臀部を撫でるに留まった場合は、一般的に条例違反の罪に留まる可能性が高いと思われます。
反対に、下着の中に手を入れ、直接胸や陰部を弄んだ場合には、強制わいせつ罪が成立する可能性の方が高いと思われます。
北海道迷惑行為防止条例第2条の2第1号アは、
①公共の場所又は公共の乗物にいる者に対し、
②著しく羞恥させ、又は不安を覚えさせるような方法で、
③衣服等の上から、又は直接身体に触れること
を禁止しています。
上記の行為を行い、有罪判決が確定すると、6月以下の懲役又は50万円以下の罰金に処せられます。
北海道札幌市内を走行する電車は、北海道迷惑行為防止条例における「公共の乗物」に該当します。
そうすると、Aさんは、公共の乗物において、Vの衣服の上から臀部に触れたことになります。
このような行為は、Vを著しく羞恥させ、又はVにおいて不安を覚えさせるものと考えられるため、Aさんに北海道迷惑行為防止条例違反の罪が成立する可能性は極めて高いと思われます。
~Aさんの痴漢行為が後日に刑事事件化した理由~
Vのカバンにメモを入れたため、警察としてもAさんが犯人であると断定しやすかったものと思われます。
Aさんとしては、Vの態度から自分の行動が拒まれなかったと考え、Vのカバンにメモを入れたのかもしれません。
しかし、全くVにその気がなく、後で警察に痴漢の被害を申告され、メモも提出されてしまっています。
犯行から月日が経過していても、こうした犯罪の痕跡がきっかけとなって検挙されることがありうる点は注意が必要です。
~Aさんは出頭するべきか?~
ケースにおいて捜査機関が行う捜査手法として、いくつかのパターンが考えられます。
一つは、ケースのように、Aさんに任意の出頭を促し、出頭後、取調べをするというものです。
もっとも、出頭後に逮捕される可能性は否定できません。
もし逮捕されずに家に帰ることができれば、逃亡したり、Vと接触するなどしない限り、在宅で事件が進行する可能性が高いと思われます。
もう一つは、任意の出頭を求めずに、最初から逮捕状の発付を受け、Aさんの自宅まで逮捕しに行く、というものです。
逮捕されてしまうと、Aさん自身で誰とも連絡を取ることができなくなります。
当然ですが、会社や学校に行くこともできません。
そもそも、被疑者の逮捕は、被疑者の逃亡、被疑者による罪証隠滅を防ぐために行われます。
出頭の求めに対し、出頭しないという選択肢をとるとどうなるでしょうか。
一般的に、逃亡・罪証隠滅のおそれがあると判断される可能性が高まることになります。
要するに、逮捕されるリスクが高まる、ということになります。
したがって、ケースのAさんは出頭した方が、逮捕されるリスクを高めずに済む、ということになります。
どうしても出頭できない場合は、警察にその旨を伝え、日程調整をする方が良いでしょう。
~まずは出頭前に弁護士と相談~
まずは出頭前に弁護士と相談し、今後進行する刑事手続の内容、取調べの対応方法、逮捕される可能性を低減させる方法(示談を成立させるなど)など、事件解決のためのアドバイスを受けることをおすすめします。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、初回無料で、刑事事件専門の弁護士のアドバイスを受けることができます。
痴漢事件を起こし、お困りの方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
(無料法律相談のご予約はこちら)
痴漢の再犯が宥恕付示談で不起訴
痴漢の再犯が宥恕付示談で不起訴
痴漢事件の再犯と示談による不起訴について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
~ ケース ~
京都府京丹後市の会社員Aさんは電車通勤しています。Aさんは5年前に痴漢事件を起こして罰金刑を受けた前科を有していましたが、満員電車で欲情を抑えきれず、再び痴漢をして現行犯逮捕されてしまいました。逮捕の通知を受けたAさんの妻は、痴漢事件に詳しい弁護士に初回接見を依頼しました。その後、Aさんの妻との間で正式な契約をした弁護士は、すぐに京都府京丹後警察署に連絡を入れ、被害者の氏名、住所などの個人情報を獲得し、被害者との示談交渉を始めました。弁護士としては、不起訴処分獲得に向けて、被害者から宥恕条項付き示談を締結したいと考えています。
(フィクションです。)
~ 初回接見 ~
初回接見とは、身柄を拘束された方が弁護士とはじめて行う接見(面会)のことをいいます。
なお、初回接見は、逮捕直後に限られるものではありません。
勾留された後でも、起訴された後でも、とにかく身柄を拘束されている場合に、初めて弁護士と接見することはすべて初回接見です。
初回接見の段階では、弁護士は「弁護人になろうとする者」という立場で接見します。
というのも、この段階では、まだご依頼を受けた方と弁護活動について正式な契約を結んでいないからです。
したがって、初回接見契約は接見後の弁護活動を含みません。
接見後の弁護活動を希望される場合は、改めて弁護士と委任契約を交わす必要があります。
もっとも、「弁護人となろうとする者」といっても弁護士であることにかわりはありません。
接見では、事件の詳細や、逮捕された方の認否を警察官の立会なしで聞き取ることができます。
そして聞き取った内容をふまえて弁護士は、今後の刑事手続きや刑事処分の見通しを立てて、逮捕されている方やその家族に伝えます。
その後、ご希望であれば委任契約を結び、早期釈放や示談に向けて弁護活動を始まます。
~ 宥恕条項付き示談書とは? ~
痴漢事件において、被害者との示談は検察官の刑事処分の判断に大きな影響を与えます。
本件のAさんは5年前にも痴漢事件を起こして罰金刑の前科を有しているとのことですから、今回仮に示談交渉しない、あるいは示談が不成立で終わったという場合は懲役刑を受けてもおかしくはありません。
検察官は情状、犯罪後の情況も考慮して刑事処分を決めることになっており(刑事訴訟法248条)、情状、犯罪後の情況に「示談締結の事実」も含まれます。また、宥恕とは、単に「被害者が被疑者(加害者)を許す」というだけにとどまらず、「刑事処罰を求めない」という意思表示のことをいい、この宥恕条項がついた示談書を宥恕付き示談書といいます。もちろん、単なる示談書よりは、宥恕条項付き示談書の方が効果は高く、不起訴(起訴猶予)となる可能性も高まります。
起訴猶予とは、刑事処分である不起訴処分の理由の一つです。検察官は、訴訟条件を具備し、犯罪事実は証拠上明白であるが、被疑者の性格・年齢・境遇、犯罪の軽重、情状、犯罪後の情況により起訴するのを見送ることができます。これを起訴便宜主義といい、検察官にだけ認められた権限です。情状、犯罪後の情況には、示談締結の他、被疑者の反省の程度や再犯防止に向けた環境等も挙げられます。不起訴(起訴猶予)の獲得を目指すならば、検察官が刑事処分を決める前に、示談締結の事実とともに、これらの事項も併せて主張する必要がある場合もございます。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、痴漢事件をはじめとする刑事事件、少年事件専門の法律事務所です。痴漢事件での示談交渉や刑事弁護なら刑事事件専門の弁護士にご用命ください。まずは、0120-631-881で無料法律相談、初回接見を受け付けております。
痴漢事件を起こした場合に依頼できる弁護士は?
痴漢事件を起こした場合に依頼できる弁護士は?
痴漢事件と弁護士の種類について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
~ケース~
Aさんは、出勤途中、福岡県小郡市内を走る電車において、目の前にいた女性Vの臀部を、着衣越しに触ってしまいました。
この様子を見ていた隣のWが「何をしているんだ」と叫び、Aさんの腕をつかみました。
Aさんはそのまま駅員に引き渡され、駆け付けた警察官により福岡県小郡警察署へ連行されることになりました。
Aは、警察官から「福岡県迷惑防止条例違反だ」と聞かされました。(フィクションです)
~福岡県内の電車で女性の臀部を触るとどのような罪が成立するか?~
福岡県迷惑行為防止条例違反の罪、または、強制わいせつ罪(刑法第176条)が成立する可能性が高いと思われます。
法律上、「痴漢罪」という罪名の犯罪類型はありません。
一般に、「痴漢」と呼ばれる行為を行うと、上記の犯罪の嫌疑をかけられ、捜査されることになります。
福岡県迷惑行為防止条例第6条1項1号は、
①公共の場所又は公共の乗物において、
②正当な理由がないのに、
③人を著しく羞恥させ、又は人に不安を覚えさせるような方法で、
④他人の身体に直接触れ、又は衣服その他の身に着ける物の上から触れること
を禁止しています。
この規定に違反し、有罪が確定すると、6か月(1年)以下の懲役又は50万円(100万円)以下の罰金に処せられます(福岡県迷惑行為防止条例第11条。かっこ内は常習の場合)。
~警察署に引致されたAさんはこれからどうなるか?~
明らかではありませんが、Aさんは既に「現行犯逮捕」された状態かもしれません。
ケースの場合は、犯行を現認したW、または、駆けつけた鉄道警察隊の警察官が現行犯逮捕したと考えられます。
現行犯逮捕されてしまっている場合は、警察署に連れて行かれた後、犯罪事実の要旨を告げられ、弁護人選任権があることを伝えられた後、弁解を録取されます。
その後、取調べが行われます。
逮捕されてしまった場合は、今後自分はどうなるのか、また、どうするべきであるのか、大変不安に感じると思います。
その場合は、弁護士のアドバイスを受けることにより、ある程度不安を和らげることができるのではないでしょうか。
~Aさんが依頼できる弁護士~
Aさんが依頼できる弁護士には、①当番弁護士、②国選弁護人、③私選弁護人があります。
順を追って解説していきたいと思います。
(当番弁護士)
逮捕されてしまった場合に、1回だけ無料で接見にやってくる弁護士です。
これから進行する手続、Aさんになされる処分の見込み、取調べではどう対応すべきか、といった点について、アドバイスを受けることができます。
ただし、2回目以降の接見や、被害者との示談交渉や身柄解放活動などの弁護活動を行うことはできません。
(国選弁護人)
Aさんが勾留され、さらに貧困その他の事由により弁護人を選任することができないときに、Aさんの請求によって国が付する弁護士です。
Aさんの現金や預貯金等が50万円以下の場合に選任することができます。
当番弁護士と異なり、2回目以降の接見を行うことができますし、刑事事件の弁護活動として重要な「被害者との示談交渉」、「身柄解放活動」などを行うことができます。
原則として費用がかからない(執行猶予がつくなどして、被疑者・被告人が再就職できる場合には、費用の負担を命じられることがあります)ことが最大のメリットとして挙げられます。
反面、気に入った弁護士を選ぶことができず、「あまり事件解決に熱心でない」、「接見に来てくれない」などといった不満を聞くこともあります。
弁護活動を開始するタイミングが勾留以降、つまり早くとも逮捕から2~3日後になる点も不利益になる場合があるでしょう。
(私選弁護人)
被疑者側で弁護士費用を負担し、選任する弁護士です。
国選弁護人と異なり、勾留決定がなされる前から選任できるので、「逮捕を防ぐ活動」や「勾留を阻止する活動」なども行うことができます。
また、弁護士の方から事件解決を見越した報酬額を提示するため、熱心に活動してもらえることが期待できます。
上記のメリット・デメリットを踏まえた上で弁護士を依頼し、事件解決を目指していきましょう。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門とする法律事務所であり、痴漢事件の解決実績も豊富です。
有利に事件を解決するためには、なるべく早い段階で弁護士を用意することが重要です。
ご家族が痴漢事件を起こしてしまい、お困りの方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
(無料法律相談のご予約はこちら)
痴漢事件で自首
痴漢事件で自首
今回は、痴漢事件を起こしてしまった場合において、自首をするメリット、デメリットにつき、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします。
~ケース~
Aさんは、東京都台東区所在の駅のホームで、女性Vに対しその腰を着衣越しに触るなどの痴漢行為をしていたところを近くのWに目撃されてしまい、捕まりそうになりました。
Aさんはやにわに逃走し、駅を出てWから逃げ切ることができました。
しかし、駅にはたくさんの監視カメラがあること、VやWに顔を見られてしまったことから、警視庁上野警察署の警察官が訪ねてくるのではないかと不安に感じています。
不安な状況を過ごすことに疲れてしまったので、Aさんは弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所に相談することにしました。(フィクションです)
~痴漢をするとどのような罪に問われるか?~
各都道府県が制定する迷惑行為防止条例違反の罪や、強制わいせつ罪に問われる可能性があります。
Aさんのように、女性の腰を着衣越しに触った程度に留まる場合は、強制わいせつ罪ではなく、犯行を行った都道府県の制定する迷惑行為防止条例違反の罪に問われる可能性が高いでしょう。
反対に、Aさんが女性Vの陰部や胸を直接弄んでしまった、という場合には、一般的に強制わいせつ罪に問われる可能性が高くなります。
東京都迷惑行為防止条例違反の罪の罰則は、通常の場合6か月以下の懲役または50万円以下の罰金、常習の場合1年以下の懲役または100万円以下の罰金です。
一方、強制わいせつ罪の罰則は、6か月以上10年以下の懲役です。
迷惑行為防止条例違反の罪は強制わいせつ罪よりも軽いですが、犯罪であることには変わりがないので、捜査機関から被疑者として扱われ、逮捕・勾留される可能性があります。
~Aさんはこのままだとどうなるか?~
確かに駅にはたくさんの監視カメラがあり、駅を出ても駐車場やコンビニにはやはり監視カメラがあります。
また、VやWに顔を見られてしまったことから、後から犯人として特定され、検挙されてしまう可能性は否定できません。
警察官が逮捕状を持ってきて、逮捕されてしまう可能性もあります。
このような状況で生活していくのは、かなり不安に感じるでしょう。
~自首をし、不安な状況を終わらせる~
自首をすることにより、上記の不安な状況に終止符を打つことが考えられます。
自首をすると高確率で事件の被疑者になってしまうことが考えられますが、検挙されるかわからない不安な状況を脱することはできます。
また、自ら事件を打ち明けたことが有利に評価され、逮捕されずにすむ場合も考えられます。
さらに、有罪判決を受ける場合には、法律上刑が減軽されることもあります。
~自首を検討する場合の注意点~
自首を行った場合に法律で定める一定の要件を満たしていると、裁判官の裁量で刑の減軽が行われることがあります。
そうした意味を持つ法律上の「自首」は、一般的に言われる自首とは少し意味が異なります。
「自首」の要件を満たしていなければ、「出頭」扱いとなり、法律上刑が減軽されうるというメリットを享受できなくなります。
法律上の「自首」の成立要件として、
①自発的に自己の犯罪事実を申告すること
②自己の訴追を含む処分を求めること
③捜査機関に対する申告であること
④捜査機関に発覚する前の申告であること
が必要です。
これらを満たさない場合は、「出頭」扱いとなります。
したがって、「現場から逃げてしまったが、断じてVの腰を触ったわけではなく、誤解を解くために来た」などと申告した場合は、②を満たさなくなります。
また、捜査機関に「犯罪事実及び犯人」が発覚する前でなければ、④を満たしません。
例えば、VやWが犯罪事実を警察官に申告しており、捜査の結果、すでにAさんが犯人として特定されている場合には、④を満たさないことになります。
さらに、先述した通り、高確率で事件化してしまいますし、絶対逮捕されずにすむ、というわけではありません。
被疑者となることや逮捕される可能性を踏まえて、「覚悟」を決めることが重要です。
ただ、逮捕されてしまう場合であっても、何の心づもりもなく、いきなり逮捕されてしまうことに比べれば、事態として良いということはできないでしょうか。
また、自首に当たって事件の詳細について述べた上申書を準備したり、家族の身元引受書や上申書を準備したりすることで、逃亡や罪証隠滅のおそれがないことを示し、逮捕される可能性を下げることもできます。
Aさんのように痴漢事件を起こし、逃走中の方は、弁護士と相談した上で、自首のメリット、デメリットについてアドバイスを受けることをおすすめします。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門とする法律事務所です。
自身の起こした痴漢事件について、自首を検討している方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
(無料法律相談のご予約はこちら)
痴漢事件で冤罪
痴漢事件で冤罪
痴漢事件と冤罪について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
~ ケース ~
東京都西東京市に住むAさんは、路上を通行していた女子中学生Vさん(15歳)の背後からいきなりVさんの胸を両手で鷲掴みしたとして、警視庁田無警察署の警察官により強制わいせつ罪の疑いで逮捕されまました。Aさんの家族は、刑事事件に強い弁護士に初回接見を依頼することにしました。
Aさんは、接見に来た弁護士に「冤罪です。転びそうになって慌てて手を出したら女性に触れてしまったんです」と話しました。
(フィクションです。)
~ 痴漢はどんな罪に当たる? ~
「痴漢罪」という罪名はございません。ではいったいどんな法令に違反し、どんな罪に当たり、どんな罰則が設けられているのでしょうか?
まずは、東京都迷惑行為防止条例(以下、条例といいます。)に当たるおそれがあります。
条例5条1項1号には次の規定が設けられています。
第5条 何人も、正当な理由なく、人を著しく羞恥させ、又は人に不安を覚えさせるような行為であつて、次に掲げるものをしてはならない。
(1) 公共の場所又は公共の乗物において、衣服その他の身に着ける物の上から又は直接に人の身体に触れること。
なお、本罪は故意犯ですから、本罪が成立するには、犯罪の故意、つまり
触れてやろうという意図
が必要です。ですから、満員電車内などでたまたま(偶然に)他人の身体に触れたという状況が認められる場合には、故意がなく、本罪は成立しません。
罰則は、通常の場合、
6か月以下の懲役又は50万円以下の罰金(条例8条1項2号)
ですが、常習性が認められる場合は
1年以下の懲役又は100万円以下の罰金(条例8条8項)
です。
また、痴漢行為の態様によっては、上記条例違反の罪ではなく強制わいせつ罪に当たるおそれが出てきます。
強制わいせつ罪は刑法176条に規定されています。
刑法176条
13歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いてわいせつな行為をした者は、6月以上10年以下の懲役に処する。13歳未満の者に対し、わいせつな行為をした者も、同様とする。
被害女性の背後から近づき、いきなり女性の胸を両手で鷲掴みにする、という行為は、強制わいせつ罪に当たると考えられます。
ここで、一見すると「暴行」行為が行われていませんが、強制わいせつ罪の場合、「暴行それ自体がわいせつな行為であってもよい」と解されています。
このことから、「暴行」兼わいせつな行為を行った時点で、ただちに強制わいせつ罪が既遂になると考えられていますから注意が必要です。
更に、痴漢行為の機会に、被害者に怪我をさせた場合は、強制わいせつ致傷罪が適用されるおそれが出てきます。
刑法181条
第176条(略)の罪又はこれらの罪の未遂罪を犯し、よって人を死傷させた者は、無期又は6年以上の懲役に処する。
~ 痴漢では冤罪が生じやすい ~
痴漢事件では、冤罪が生じやすいと言われています。
それは、一つには、
痴漢事件では客観(物的)証拠が乏しい
という点が挙げられます。
客観証拠とは、その名のとおり、主観(先入観、偏見など)が排除された証拠、つまり、純粋に事実のみを映し出した証拠のことをいいます。
たとえば、防犯ビデオカメラ映像などが客観証拠に当たります。しかし、痴漢事件ではその客観証拠が乏しいのです。
そうすると、痴漢を立証しなばならない捜査機関とすれば、どうしても被害者、目撃者の供述などの主観(供述)証拠に頼らざるをえなくなるのです。
しかし、主観証拠は、思い込み、先入観、捜査官による誤導や誘導で汚染される場合もあります。また、時が経てば経つほど記憶は薄れ、事件時の記憶は曖昧になってくるものです。
痴漢事件では、そうした危険な主観証拠に頼らざるを得ないことから、冤罪が生まれやすいと言われています。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、痴漢事件をはじめとする刑事事件・少年事件専門の法律事務所です。ご家族、ご友人が痴漢事件で逮捕されお困りの方は、まずはお気軽に0120-631-881までご連絡ください。無料法律相談、初回接見サービスを24時間体制で受け付けております。
痴漢事件と報道回避
痴漢事件と報道回避
今回は、痴漢事件を知られずに解決する弁護活動について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします。
~ケース~
Aさんは、神奈川県川崎市内を走る電車内において、女性Vの後ろ姿に劣情を催し、Vの臀部をスカート越しに触れてしまいました。
Aさんの隣にいたサラリーマンWに上記行為を見られてしまい、WはAさんの腕を掴んで「今痴漢してただろう。警察行くぞ」と言いました。
Aさんは神奈川県鉄道警察隊の隊員に引き渡されました。
Aさんは、痴漢を行ってしまったことを十分反省していますが、できれば職場に事件が知られないように解決できれば、と考えています。(フィクションです)
~神奈川県内の電車内で痴漢をするとどうなるか?~
神奈川県迷惑行為防止条例違反の罪が成立する可能性が高いと思われます。
神奈川県迷惑行為防止条例第3条1項1号は、
①公共の場所にいる人又は公共の乗物に乗つている人に対し、
②人を著しく羞恥させ、又は人に不安を覚えさせるような方法で、
③衣服その他の身に着ける物(以下「衣服等」という。)の上から、又は直接に人の身体に触れること
を禁止しています。
上記規定に違反し、有罪判決が確定すると、1年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処せられます(神奈川県迷惑行為防止条例第15条1項)。
(ケースの場合はどうか?)
電車内は、公共の乗物に該当します。
公共の乗物である電車に乗っているVの臀部をスカート越しに触れる行為は、人を著しく羞恥させ、又は人に不安を覚えさせるような方法と評価できると考えられます。
したがって、Aさんに神奈川県迷惑行為防止条例違反の罪が成立する可能性は高いと思われます。
~警察官じゃなくても逮捕は可能?~
Aさんの腕を掴んで身柄を確保したのは、警察官ではないWです。
このような行為は、暴行罪(刑法第208条)または逮捕罪(刑法第220条)に該当しうるものです。
警察官ではないのに、こうした犯罪に当たる可能性のある行為に及んでも問題ないのでしょうか。
刑事訴訟法上、現行犯人は、誰でも、令状なくこれを逮捕することができます(刑事訴訟法第213条)。
WがAの腕を掴んだ行為も、現行犯逮捕という正当行為(刑法第35条)に当たるとして、罪に問われることはないと考えられます(抵抗していないAの顔面を殴打して制圧するなど、過大な実力行使を行う場合は罪に問われる可能性があります)。
検察官、検察事務官及び司法警察職員以外の者は、現行犯人を逮捕したときは、直ちにこれを地方検察庁若しくは区検察庁の検察官又は司法警察職員に引き渡さなければなりません(刑事訴訟法第214条)
Wはすぐに鉄道警察隊の隊員にAさんを引き渡しているので問題ないと思われますが、警察官に引き渡さず、トイレなどに長時間閉じ込めて詰問するなどする場合は、監禁罪に問われる可能性があります。
~事件について知られたくない~
Aさんが事件を起こしたことを知られないように解決を目指したい、というのはもっともなことです。
事件がテレビや新聞などで報道され、実名が社会に知られてしまうと、勤務先にもAさんの逮捕が発覚してしまいます。
また、再就職の妨げにもなりますし、インターネットなどでは、面白おかしく事件が取り扱われてしまうこともあります。
報道されてしまうことが不安な場合は、すぐに弁護士に相談しましょう。
全ての痴漢事件が報道されるとは限りません。
絶対に報道されないようにすませられる、というわけではありませんが、弁護士に依頼して、捜査機関に事件を公表しないよう働きかけてもらうなど、報道を回避するためにできることはあります。
事件について知られずに事件が解決すれば、社会復帰もスムーズです。
また、弁護士も守秘義務を負っており(刑法第134条1項、弁護士法第23条)、事件について知られたくない方へ秘密を開示することは絶対にありません。
安心して、事件について相談いただければと思います。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門とする法律事務所であり、痴漢事件の解決実績も豊富です。
ご家族が痴漢事件を起こしてしまい、お困りの方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
(無料法律相談のご予約はこちら)
痴漢事件で誤認逮捕
痴漢事件で誤認逮捕
痴漢事件で誤認逮捕されたケースについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
~ ケース ~
埼玉県羽生市に住むAさんは、満員電車内で、突然、Vさんから「この人痴漢です」と言われ腕を捕まれました。
Aさんは全く身に覚えがありませんでしたが連行された駅室で駅員などから追及されました。また、その後、Aさんは通報を受け駆け付けた埼玉県羽生警察署の警察官にも「痴漢をやってない。」と否認しましたが、「被害者があなたから触られたと言っている。」などと言われ、埼玉県迷惑行為防止条例違反の疑いで逮捕されてしまいました。
逮捕の通知を受けたAさんの母親は、痴漢事件に精通している弁護士にAさんとの接見を依頼しました。
(フィクションです)
~ 痴漢はどんな罪に当たるの?罰則は? ~
痴漢行為は、通常、各都道府県が定める迷惑防止条例(名称は、各都道府県により異なる)により規制されています。
たとえば、埼玉県迷惑行為防止条例5条4項には次の規定が設けられています。
何人も、公共の場所又は公共の乗物において、他人に対し、身体に直接若しくは衣服の上から触れ、衣服で隠されている下着等を無断で撮影する等人を著しく羞恥させ、又は人に不安を覚えさせるような卑わいな言動をしてはならない。
これが痴漢規制の規定です。
罰則は、通常は
6月以下の懲役又は50万円以下の罰金(条例12条2項1号)
ですが、常習性が認められる場合は
1年以下の懲役又は100万円以下の罰金(条例12条4項)
です。
~ 痴漢事件では被害者の供述が重要視される ~
痴漢事件では被害者の供述が重要視されます。
その理由の一つに、
痴漢事件では客観(物的)証拠が乏しい
ということが挙げられます。
客観証拠とは、その名のとおり、主観(先入観、偏見など)が排除された証拠、つまり、純粋に事実のみを映し出した証拠のことをいいます。たとえば、防犯ビデオカメラ映像などがその代表格です。
しかし、痴漢行為の場所として多い電車内には防犯ビデオカメラが設置されているわけではありません。また、被害者や目撃者が痴漢行為を予想してスマートフォンなどのカメラ録画機能を作動しているわけでもありません。これからすると、痴漢事件は客観証拠に乏しい事件といえます。
そうすると、痴漢行為を立証するためには、捜査機関はどうしても被害者、目撃者の供述などの主観(供述)証拠に頼らざるをえません。
しかし、主観証拠は、先入観、偏見、誤導・誘導、あるいはときの経過によって虚偽が含まれている可能性があります。そして、虚偽供述が含まれているにも関わらず、主観証拠に基づいて事実認定すると冤罪を生み出すおそれもあるのです。痴漢事件で冤罪が比較的多いのはこのためです。
したがって、被害者供述は、
・他の客観的証拠と整合するのか、矛盾するのか
・供述に至る経緯は合理的か、取調べ官による誘導や威迫はされなかったか
・供述内容は一貫しているか、合理性を疑われる部分はないのか、変遷しているか、また、変遷は合理的に説明できるのか
・虚偽供述の動機のあるか
などの観点から虚偽供述が含まれていないかどうか慎重に見極める必要があります。
~ もし、誤認逮捕されたら? ~
誤認逮捕は、簡単にいえば、白であることが明らかである人を、犯罪の関わった疑いがあるとして逮捕すること、をいいます。
本来逮捕される理由はありませんから、誤認逮捕された場合は直ちに釈放に向けて動き出す必要があります。
誤認逮捕でお困りの方は、弊所までご連絡ください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、痴漢事件をはじめとする刑事事件・少年事件専門の法律事務所です。ご家族、ご友人が痴漢事件で逮捕されお困りの方は、まずはお気軽に0120-631-881までご連絡ください。無料法律相談、初回接見サービスを24時間体制で受け付けております。
痴漢事件における弁護活動
痴漢事件における弁護活動
今回は、痴漢事件における弁護活動について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
~ケース~
Aさんは、兵庫県明石市内を走行する特急電車に乗車中、隣で睡眠していた女性Vと接吻してしまいました。
Vは熟睡していたため気付きませんでしたが、検札のために隣車両からやってきた車掌に見つかってしまい、警察に通報されてしまいました。
Aさんは次の停車駅で降ろされ、準強制わいせつ罪の疑いで鉄道警察隊に引き渡されました。(フィクションです)
~ケースのような痴漢はどのような犯罪が成立するか?~
電車内で他人に卑わいな行為を行っている、という点で、「痴漢」の一種と考える方もおられるかと思います。
「痴漢」というのは性的な嫌がらせを意味する言葉なので、「痴漢」の一種という点では間違いは無いと思われます。
しかし、法令上、「痴漢罪」という犯罪はありません。
一般に「痴漢」と呼ばれる行為を行うと、各都道府県の制定する迷惑行為防止条例違反の罪、または、強制わいせつ罪などの嫌疑をかけられることになります。
ケースの場合は、準強制わいせつ罪に問われる可能性が高いと思われます。
準強制わいせつ罪は、「人の心神喪失若しくは抗拒不能に乗じ、又は心神を喪失させ、若しくは抗拒不能にさせて、わいせつな行為を」する犯罪です(刑法第178条1項)。
法定刑は6月以上10年以下の懲役となっております。
準強制わいせつ罪における「心神喪失」とは、意識喪失、高度の精神障害など精神的な障害によって性的行為につき正常な判断ができない状態にあることをいいます。
Vは熟睡していましたが、この睡眠状態は、本条の「心神喪失」に該当します。
「抗拒不能」とは、心神喪失以外の理由で、物理的・心理的に抵抗することが不可能または著しく困難な状態にあることをいいます。
「わいせつな行為」の典型例として、
・陰部に手を触れる、陰部を弄ぶこと
・自己の陰部を押し当てること
・女性の乳房を弄ぶこと
が挙げられますが、「接吻」も「わいせつな行為」に該当するとした裁判例が存在します(東京高等裁判所昭和32年1月22日判決)。
ケースのAさんは、Vさんの睡眠中、性的行為につき正常な判断ができない状態にあることに乗じて同女に接吻していると言えます。
そうすると、人の心神喪失に乗じ、わいせつな行為をしたものと評価することができ、準強制わいせつ罪に当たることが見込まれるでしょう。
~逮捕後、Aさんはどうなるか?~
逮捕された後、取調べを受け、留置されずに釈放される場合もありますが、準強制わいせつ罪が比較的重い犯罪であることを考慮すると、逮捕され、さらに勾留される可能性が低くないと思われます。
逮捕・勾留されると、最長23日間も身体拘束を受けることになります。
23日間も会社や学校を無断欠勤・無断欠席すると、Aさんの社会生活にも悪影響(会社を解雇される、学校で進級できなくなるなど)が生じます。
そのため、できるだけ早く弁護士を頼み、一刻も早く留置場の外に出られるよう活動しなければなりません。
~ケースの事件で考えられる弁護活動~
(勾留を防ぐ活動、勾留を争う活動)
勾留の阻止に成功すれば、そのまま釈放されるので、逮捕から勾留までの期間である3日程度で外に出ることができます。
また、勾留されてしまった場合には、勾留決定を争う(準抗告)、勾留の取消を請求することも考えられます。
(被害者との示談)
被害者と示談を成立させることも重要です。
示談とは、通常、被害者に金銭を支払うことによって、被害者に生じさせた損害を賠償し、謝罪することをいいます。
示談が成立すれば、当事者間で事件が解決したものとして、釈放される可能性が期待できます。
もっとも、Aさんは留置場の中にいるので、示談交渉は弁護士に任せることになります。
弁護士が警察や検察官に被害者情報を提供するよう要請し、応じてもらえれば、示談交渉に着手することができます。
示談が成立すれば、検察官に、Aさんにとって有利な事情として考慮してもらえることが期待できます。
検察官が不起訴処分を行えば、Aさんは裁判にかけられずに済みます。
この場合は、有罪判決を受けることもないので、前科を付けることなく事件が解決したことになります。
弁護士のアドバイスを受けながら、よりAさんにとって有利な事件解決を目指していきましょう。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門とする法律事務所です。
ご家族が準強制わいせつ事件を起こしてしまい、お困りの方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
(無料法律相談はこちら)
痴漢冤罪で逮捕
痴漢冤罪で逮捕
痴漢冤罪について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
~ケース~
Aさんは会社に出勤するために、京都府城陽市内を走行する電車に乗っていました。
電車を降りた際、急に女性に腕を掴まれ、「痴漢しましたよね。警察に行きましょう」と言われ、驚きました。
警察には正直に話せばわかってもらえると思い、そのまま女性に応じて近くの交番に行きました。
交番で話を聞かれたあと、パトカーが到着し、Aさんは京都府城陽警察署に連れて行かれることになりました。
取調べが終わったあと、「今日は警察署に泊まってもらう」と言われ、痴漢の疑いで逮捕されてしまいました。
Aさんはいつ外に出ることができるのか不安に感じています。(フィクションです)
~痴漢冤罪について~
数年前から、身に覚えのない痴漢の疑いをかけられ、冤罪であるにもかかわらず警察に逮捕されてしまうことが社会問題となっています。
満員電車のように、人が多数密集している環境は、被害者の勘違いなどから、痴漢冤罪が発生しやすい環境ということができるでしょう。
勘違いであっても、被害者の被害申告や被疑者の供述などにより、警察に検挙され、場合によっては、逮捕されてしまうこともあります。
痴漢の疑いをかけられると、通常、各都道府県の制定する迷惑行為防止条例違反の罪か、強制わいせつ罪の成否が検討されます。
たとえば、衣服の上から被害者の臀部を触った場合は、通常、前者の迷惑行為防止条例違反の罪の疑いをかけられることが多いようです。
それとは異なり、痴漢の態様が、陰部を直接弄んだ、というものになると、被害者に強いてわいせつな行為をしたものと評価され、強制わいせつ罪の疑いで捜査されることが考えられます。
強制わいせつ罪の方が重い犯罪ということができますが、迷惑行為防止条例違反の罪も、犯罪であることには変わりはなく、逮捕・勾留されうるという点では同じです。
~冤罪事件にどう対処していくか?~
痴漢を行っていないのに逮捕されることは、当然あってはなりません。
もし長期間逮捕・勾留による身体拘束が続くと、Aさんの社会復帰にも悪影響が生じます。
無断欠勤を続けたとして、会社を解雇されることも十分考えられます。
そのため、Aさんは一刻も早く留置場の外へ出ることを目指すべきです。
~まずは弁護士を呼ぶ~
まずは、弁護士の接見を受け、冤罪事件の取調べにはどう対応していけばよいかアドバイスを受けましょう。
さらに、弁護士を弁護人として選任し、身柄解放活動に着手してもらうことをおすすめします。
具体的には、警察に対しては、痴漢の嫌疑が無い以上、留置を続けるべきではない旨を主張し、釈放するよう働きかけることが考えられます。
検察や裁判所に対しては、相手方に接触する可能性はないなどと主張して勾留請求、勾留決定をしないよう働きかけることが考えられます。
近年は、痴漢事件について、勾留請求が却下されるケースも少なからず見られるようになっています。勾留請求が却下されて釈放されれば、今まで通りに会社に出勤することができます。
勾留がつくことなく外に出ることができれば、Aさんの社会生活に及ぼす悪影響も最小限で済むでしょう。
~不起訴処分を目指す~
身柄解放を実現できたからといって、事件が終了したわけではありません。
最終的に検察官がAさんを起訴するか、あるいは不起訴にするかを判断します。
当然ですが、冤罪事件について起訴され、刑を受けることがあってはなりません。
したがって、検察官に対しては、不起訴処分を行うよう強く求めていくことになります。
刑事事件において身柄解放が重要なのは確かですが、不起訴処分を得て初めて事件が解決したということができます。
弁護士は不起訴などより有利な結末を実現できるよう尽力しますので、痴漢冤罪だと感じたらぜひ弁護士にご相談ください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門とする法律事務所であり、痴漢事件の解決実績も豊富です。
ご家族の痴漢冤罪事件でお困りの方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の無料法律相談をご利用ください。
痴漢事件の取調べ
痴漢と取調べ
痴漢事件の取調べについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
~ ケース ~
福岡県飯塚市に住むAさんは、通勤途中の満員電車内で、突然、Vさんから「この人痴漢です」と言われ腕を捕まれました。Aさんは、痴漢をした覚えは一切ありませんでした。しかし、AさんはVさんから協力を求められた周囲の男性数名に囲まれ、次の停車駅で降ろされ、数分後に駆け付けた福岡県飯塚警察署の警察官に事情を聴かれた後、福岡県迷惑行為防止条例違反の疑いで逮捕されてしまいました。Aさんは連行された飯塚警察署で警察官による弁解録取の手続きを受けました。Aさんは、警察官に「痴漢行為はしていない。」「被害者の勘違い、見間違えだ。」などと主張しましたが聞き入れてもらえず、警察官から「否認すると身柄拘束が続くよ。」「被害者と示談した方が賢明だよ。」などと言われました。Aさんは弁解録取後に接見に来た弁護士に、改めて痴漢行為はしていない旨を伝えるとともに、弁護士から取調べにおけるアドバイスを受けました。
(フィクションです)
~ 痴漢はどんな罪に当たるの?罰則は? ~
いわゆる痴漢と言われる行為は、各都道府県が定めている迷惑行為防止条例(以下、条例)の「卑わいな行為の禁止」の罪に当たるかと思います。条例では、「公共の場所」あるいは「公共の乗物」における「人を著しく羞恥させ、又は人に不安を覚えさえるような方法」による「他人の身体に触れ、又は衣服の上から触れる」行為を禁止しており、これが一般的にいわれる痴漢行為の規定です。。罰則も、通常、「6月以下の懲役又は100万円以下の罰金」、常習の場合は「1年以下の懲役又は100万円以下の罰金」とされていることが多いかと思います。また、行為態様によっては、刑法の強制わいせつ罪(刑法176条、6月以上10年以下の懲役)に当たる可能性もあります。この罪の場合は「公共の場所」、「公共の乗物」という場所の要件は必要とされません。
~ 弁解録取とは? ~
弁解録取とは、逮捕された方から事件に関する弁解(話)を聴く手続きをいいます。警察官、検察官が行います。
警察官、検察官が引き続き逮捕された方の身柄を拘束する必要があるのかどうか判断するために必要なことから、かかる手続きが取られるのです。
弁解録取は法的には「取調べ」ではありません。しかし、弁解録取を受ける方にとっては取調べと変わりなく感じることでしょう。また、弁解録取時に話した内容は、逮捕された方にとって有利、不利を問わずのちのち証拠として使われる危険があります。したがって、弁解録取時から、取調べのために認められた以下の法的権利は躊躇なく行使する必要があります。
= 黙秘権=
取調官は、取調べを始めるにあたって、被疑者に対し、自己の意思に反して供述する必要がない旨を告げる必要があります。あなたは、取調べ中は終始沈黙(黙秘)することができます。
= 増減変更申立権 =
供述調書が作成されると、取調官から内容に間違いがないかどうか問われます。ここで自分の意図したこと(話したこと)と異なる内容が書かれてあった場合は、どんな些細なことでも構いませんので、遠慮なく、内容の変更、あるいは内容の増減を申し立ててください。
= 署名押印拒否権 =
供述調書の内容の確認が終わると、最後に、供述調書への署名・押印を求められます。ここで、署名・押印してしまうと、その供述調書に書かれた内容=あなたが話した内容として裁判で証拠として扱われることになります。取調官は、あなたに署名・押印させようと説得を試みますが、署名・押印の拒否は、あくまであなたの判断で行うことができます。
= 出頭拒否権、退去権 =
在宅事件の場合、被疑者は、捜査機関からの出頭要請を拒否することができます。また、取調べ後は、いつでも取調べ室から退去することができます。ただし、身柄を拘束されている場合、実務上、退去権は認められていません。
~ 警察官の誘いに動じないように! ~
痴漢事件においては、被害者の話の内容、逮捕された方の話の内容が特に重要視されます。
しかし、取調べに当たる警察官は、特に本件のような場合、「被害者が勇気をもって申し出たのだから被害者の言っていることが本当だろう。」という考えを持つ傾向があります。また、自白はいまだに証拠価値が高い、と考えられる傾向にありますから、警察官はあの手この手を使ってあなたに罪を認めさせようとします。
警察署などの取調室内において、警察官から一方的に取調べを受ける場合、痴漢行為をしていないと主張し続けることは簡単ではありませんし、本件の警察官が言うことも、半分は真実で、そういわれた方にとっては、「そうであるならばいっそのこと認めてしまおう。」という気持ちになることも無理はありません。
しかし、いったん罪を認めてしまうと、あとでそのことを覆すことは大きな手間と時間がかかります。本当に痴漢を行っていないならば、その主張、態度を貫くしかありません。
弁護士であれば、そうした主張、態度を貫くあなたの味方となれます。お困りの方は弁護士までご相談ください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、痴漢事件をはじめとする刑事事件・少年事件専門の法律事務所です。ご家族、ご友人が痴漢事件で逮捕されお困りの方は、まずはお気軽に0120-631-881までご連絡ください。無料法律相談、初回接見サービスを24時間体制で受け付けております。
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